中道改革連合の代表選は13日に行われ、立憲民主党幹事長を務めた小川淳也氏(54)が、新代表に選出された。対立候補の階猛氏(59)とはたった5票差。公明党と立民出身者の寄り合い所帯は不安定で、票読みも腹の探り合いだった。小川氏は「過酷な職責を、全身全霊でまい進したい」と力強く訴え世代交代を強調する一方、「謙虚」「慎重」「柔軟」という言葉を繰り返した。「焼け野原」といわれる衆院選惨敗からの第1歩となったが、党の再建は容易ではない。
◇ ◇ ◇
「過酷な時こそ火中の栗を拾う」が信条の小川氏が、衆院選大惨敗からの党再建に当たる中道の新代表に選ばれた。ただ、獲得したのは49人中27票で、階氏の22票と5票差の辛勝。代表選出を受けた決意表明で、「真摯(しんし)な姿勢で誠実に務めを果たしたい」と意欲を語りつつ、「多数の方が階候補に期待されたことを、ゆめゆめ忘れることはない」と、圧倒的勝利ではない現状に言及せざるを得なかった。
告示翌日の投票。半数以上の28人は公明党出身者で、立民出身の階、小川両陣営は票読みもままならず、投票直前には「大接戦」の情報が流れた。その公明出身者は、衆院選の比例名簿上位に「優遇」され全員が当選。小選挙区で自民党に敗れ、幹部も含めて比例復活すらできず、大量に「討ち死に」(中道関係者)した立民側には、今も公明側への不信感がくすぶったままだ。
就任会見でも公明、立民両党出身者の党内融和に関する質問が相次いだ。小川氏は、「芯はぶれないが極めて柔軟に対応したい」と強調。衆院側のギクシャクした空気から、参院に残る立民や公明の国会議員や地方議員の中道への合流が見通せていないことについても「よくよく慎重に話を聴き、方向性を定めたい」と、結論を急がない構えを示した。会見では、「慎重」「柔軟」などの言葉が目立った。衆院選惨敗の傷が深すぎて、野党第1党として反転攻勢に出るどころか、党内融和という内向きながらも「最重要課題」(関係者)の解決が、最初の高いハードルとして立ちはだかる。
熱血漢で知られ、ドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」で描かれた姿も話題に。国民民主党の玉木雄一郎代表とは、ともに香川・高松高、東大から、霞が関の官僚に進んだ同世代だ。玉木氏は13日、自身と同じ野党党首になった小川氏に対し、「難局を乗り切るリーダーシップに期待したい」と、エールを送った。
厳しい環境に置かれた小川氏ではあるが、会見で強調したのは「世代交代」だった。鳩山由紀夫氏や小沢一郎氏ら旧民主党幹部、その後の野田佳彦前共同代表や枝野幸男氏らの後を継ぐ、「第3世代」だと強調。「この世代ならではのテイストで、スローガンではなく新たな構造問題と向き合いたい」と意欲を示し、「小川カラー」の一端をかいま見せた。
それでも「週末に慎重に考えたい」と語った党役員人事を含めて、前任の野田氏が否定された「リーダーの器」を示し、衆院選で失った有権者の信頼を取り戻していけるのか。ゼロどころかマイナスからのスタートで、トップとして難しいかじ取りが迫られるのは間違いない。【中山知子】
◆小川淳也(おがわ・じゅんや)東大卒。総務省課長補佐を経て05年に民主党から衆院初当選。総務政務官、立憲民主党政調会長、幹事長、衆院国家基本政策委員長を歴任。54歳。香川1区。当選8回。

