英国王室主催のロイヤルアスコット開催が、週明けの17日(火曜)から始まります。22日(土曜)までの5日間の開催中に行われる重賞は19(うちG1は8つ)。今年は最終日のG1クイーンエリザベス2世ジュビリーSに香港から転戦したサトノレーヴ(牡4、父ロードカナロア、美浦・堀宣行厩舎)が出走、ロイヤルアスコット開催では初となる日本調教馬による優勝に挑みます。

初日から4日目までの目玉レースと、それぞれの主役馬を紹介しましょう。

【ロイヤルアスコット開催・G1レース日程】

<17日>

クイーンアンS(4歳上、芝直線1600メートル)

キングチャールズ3世S(3歳上、芝直線1000メートル)

セントジェームスパレスS(3歳牡馬、芝1590メートル)

<18日>

プリンスオブウェールズS(4歳上、芝1990メートル)

<19日>

ゴールドC(4歳上、芝3990メートル)

<20日>

コモンウェルスC(3歳、芝直線1200メートル)

コロネーションS(3歳、芝1590メートル)

<21日>

クイーンエリザベス2世ジュビリーS(4歳上、芝直線1200メートル)

◆初日はマイル王を決めるクイーンアンS

初日の17日の目玉レースはマイル王をめざす古馬によるクイーンアンSです。過去の勝ち馬にはのちに年度代表馬となるフランケルやバーイードなどが名を連ね、種牡馬や優秀な繁殖牝馬を選抜するレースとなっています。

今年のクイーンアンSには、昨年のG1セントジェームズパレスSの勝ち馬のロサリオン(牡4、父ブルーポイント)が出走します。今季初戦のG1ロッキンジS(ニューベリー、芝1600メートル)はリードアーティスト(牡4、父ドバウィ)の3着でしたが、このひとたたきでぐんと良化が伝えられています。

相手はロッキンジSで先着を許したリードアーティストとダンシングジェミニ(牡4、父キャメロット)、それに昨年の英2000ギニー馬でロッキンジS4着のノータブルスピーチ(牡4、父ドバウィ)など。米国でメーカーズマークマイルSなど芝のマイルG1を3勝して、この春、オーストラリアに移籍したカールスパックラー(牡5、父ロペデヴェガ)の挑戦も話題になっています。

◆2日目は中距離のプリンスオブウェールズS

水曜日に行われるプリンスオブウェールズSは5月25日のG1タタソールズゴールドカップ(レパーズタウン、芝2100メートル)に優勝したロスアンゼルス(牡4、父キャメロット)と、これに半馬身差で2着したアンマート(セン7、父アウタード)の再戦に注目が集まっています。昨年のG1凱旋門賞で3着に健闘したロスアンゼルスは今季好調。5月5日のG2ムーアズブリッジS(カラ、芝2000メートル)とタタソールズゴールドカップを連勝中です。いまのところエイダン・オブライエン厩舎の古馬エースの座にあり、ここを無事に通過すれば凱旋門賞を意識した路線を歩むことになりそうです。対するアンマートはG1英チャンピオンSなどG1・3勝の中距離ランナー。こちらは去勢馬で凱旋門賞には出られませんが、ここで巻き返して来月5日のG1エクリプスS(サンダウン、芝1990メートル)に向かいたいところ。この2頭に食い込むとすれば昨年4戦全勝で、今年初戦のG3ブリガディアジェラードS(サンダウン、芝1990メートル)2着から向かうオンブズマン(牡4、父ナイトオブサンダー)でしょうか。

◆3日目の華はアスコットゴールドカップ

木曜の華はこの開催の名物レースのG1アスコットゴールドカップです。このカテゴリーの絶対王者だったキプリオスが5月に引退、今回はその後釜を決める一戦となります。候補はエイダン・オブライエン厩舎のイリノイ(牡4、父ガリレオ)、今年2月に亡くなった故アガ・カーン4世の忘れ形見となるカンデラリ(せん4、父フランケル)、ゴドルフィンのトローラーマン(セン7、父ゴールデンホーン)の3頭です。実績ではキプリオスと好勝負を繰り広げていたトローラーマンですが、4歳馬で5戦4勝のカンデラリ、同厩舎キプリオスの後継の期待も高いイリノイも差はありません。出走の可能性は低いようですが、先週のG1コロネーションカップ(エプソム、芝2410メートル)を勝ったヤンブリューゲル(牡4、父ガリレオ)が出てくればダークホースになります。

◆4日目は3歳牝馬のG1コロネーションS

金曜のメインは3歳牝馬によるコロネーションS。G1愛1000ギニーの優勝で通算成績を6戦5勝としたレイクヴィクトリアが秋に備えて、ここを回避したため、G1仏1000ギニー馬で5戦4勝のザリガナ(牝3、父シユーニ)の独壇場になりそうです。仏1000ギニーは1位入線したシーズパーフェクトの妨害・降着による繰り上げ優勝でしたが、末脚の破壊力は祖母ザルカヴァ譲り。ここでは一枚上のようです。相手はG1英1000ギニー優勝のデザートフラワー(牝3、父ナイトオブサンダー)になりそうです。

◆5日目のG1クイーンエリザベス2世ジュビリーSには日本のサトノレーヴが参戦します。英国での調整も順調な模様で楽しみな一戦。これについては最新情報を交えて次週金曜に取り上げることにしましょう。

(ターフライター奥野庸介)

※競走成績などは2025年6月13日現在