J・G1・2勝を挙げたメイショウダッサイ(牡9、飯田祐)が現役を引退することが18日、分かった。管理する飯田祐史調教師(48)が明かした。20日にも競走馬登録を抹消される見込み。

同馬は5歳春から障害に転向。着実に力をつけ、20年の中山大障害では7歳にして悲願のJ・G1初制覇を飾った。翌春の中山GJでは、同レース6連覇を狙った絶対王者オジュウチョウサンをも撃破。J・G1・2連勝で新王者となり、ジャンプ界の勢力図を塗り替えた。しかし、その後は左前脚の繋靱帯(けいじんたい)炎を発症して長期休養。懸命にリハビリを続けて復帰に向けて栗東トレセンで調整を続けていたが、患部の繋靱帯炎が再発。引退が決まった。

ライバルのオジュウチョウサンは、年末の中山大障害を最後に引退することが発表されている。ファンの間では、メイショウダッサイとの再戦を待ちわびる声も多かった。飯田祐師は「復帰を待ってくれていた方々には申し訳ないですがオーナーと協議の結果、引退することになりました。残念ですが、ここまで本当によく頑張ってくれたと思います。心肺機能がすごくて、障害馬において飛越など全てを兼ね備えていた馬でした。お世話になっているオーナーの馬でG1も勝てましたし、本当に素晴らしい馬です」と、感謝とねぎらいの言葉を贈った。

今後は治療に専念し、その後は馬事公苑で乗馬となる予定。

◆メイショウダッサイ ▽父 スズカマンボ▽母 スズカブルーム(スキャターザゴールド)▽牡9▽馬主 松本好雄▽調教師 飯田祐史(栗東)▽生産者 グランド牧場(北海道新ひだか町)▽戦績 36戦10勝(うち平地19戦1勝)▽総収得賞金 3億8494万6000円(うち平地980万円)▽主な勝ち鞍 19年小倉サマーJ(J・G3)20年東京HJ(J・G2)中山大障害(J・G1)21年阪神スプリングJ(J・G2)中山GJ(J・G1)▽馬名の由来 冠名+獺祭