アイルランドから参戦したエイダン・オブライエン厩舎の3歳馬パディントン(牡、父シユーニ)が激しい追い比べの末に、コロネーションC覇者エミリーアップジョン(牝4、J&T・ゴスデン、父シーザスターズ)を破った。

鞍上はライアン・ムーアで勝ちタイムは2分5秒16。愛2000ギニー、セントジェームズパレスSに続き、初めて挑んだ10ハロンの距離、古馬との初対戦で、見事にG1・3連勝を果たした。

半馬身差2着がエミリーアップジョン。ランフランコ・デットーリが騎乗停止のため、ウィリアム・ビュイックとのコンビだった。2着から6馬身差の3着がウエストウインドブローズ。春のオーストラリア(シドニー)遠征でG1ランヴェットS、クイーンエリザベスSを連勝し、香港のクイーンエリザベス2世Cで3着だったドバイオナー(セン5、W・ハガス)は最下位4着だった。

愛2000ギニー、セントジェームズパレスSを連勝中だった3歳のマイル王が、今年の欧州中距離路線の主役候補だった牝馬を破った。昨年9月のデビュー戦は5着に敗れたが、2戦目の未勝利戦を快勝。今季は3月のハンデキャップ戦(1着)で初戦を迎え、続くリステッド競走で同厩舎、ディープインパクト産駒でサクソンウォリアーの全弟ドラムロールを撃破し、評価を上げた。これで通算成績は7戦6勝。今後はマイル~10ハロン路線で中心的な存在になっていきそうだ。

パディントンを管理するエイダン・オブライエン師は史上最多のエクリプスS7勝目(これまでに00年ジャイアンツコーズウェイ、02年ホークウイング、05年オラトリオ、08年マウントネルソン、11年ソーユーシンク、21年セントマークスバシリカで勝利)。レース後のインタビューで、パディントンの次走は再びマイルに距離を戻し、サセックスS(G1、芝1600メートル、8月2日=グッドウッド)に向かうことを明言している。

また、2着に敗れたエミリーアップジョンのジョン・ゴスデン調教師のコメントをレーシングポスト電子版が伝えている。「彼女は2400メートルの牝馬です。私たちが目標にしているのは、キングジョージ(キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)、ヨークシャーオークス、そして、凱旋門賞のビッグスリーです。キングジョージを走るかどうかはわかりませんが、エネイブルは(20年に)エクリプスS2着からキングジョージを勝っているので、エミリーアップジョンもそれが可能だと思います」。今後、パディントンとの再戦はないだろうとの見解を示した上で、「キングジョージではダービー馬(英愛制覇のディープインパクト産駒オーギュストロダン)と走る可能性が高いと思う」と語っている。