競馬とサッカー。世界中で人気のスポーツ。フィールドの上では11人で戦うサッカーに対して、コースの上を人馬が二人三脚で戦う競馬。一見まったく違うスポーツに見えるが、実はサッカーのドリブル理論は競馬のレース運びと多くの共通点がある。今回はそれを紹介したいと思う。

サッカーのドリブルで相手を抜くときには、大きく2つの方法がある。1つ目は相手よりも速いスピードで動くことで相手よりも前に出る方法。そして2つ目が、相手よりもスピードは遅いが、ドリブルコースで相手の前に身体を入れる方法だ。

前者は説明するまでもなく、完全な能力勝負の世界と言ってよい。競馬でいうと最後の直線での追い比べ。よーいどんで決まる勝負はこれに該当する。

それに比べて奥深いのが後者だ。サッカーではドリブラー全員が足が速いわけではなく、いわゆる「鈍足ドリブラー」というものが存在する。では、彼らはどうやって相手を置き去りにできるのか。その答えがタイミング、間合い、コース取りだ。

まずはタイミングから。サッカーで守備の選手は基本的にボールを持っている選手に合わせて動かないといけない。つまり守備が動けない0・1秒を見つけることができれば足が遅くても抜けるのだ。具体的に言うと、両足が浮いている瞬間、身体にブレーキを効かせた瞬間などがある。走れば必ず両足が宙に浮く瞬間は存在し、このときには誰も身体を制御できない。また、車を運転すれば分かるが、ブレーキを踏みながらアクセルは踏めない。このようにチャンスとなるタイミングを見つけスピードアップをすることが大切である。競馬でも他の馬の動きを見ることで、勝負を仕掛ける絶好のタイミングが現れると思う。

次が間合いだ。優れたドリブラーは自分の間合いを持っている。対峙(たいじ)する相手の能力を観察し、「この距離なら抜ける」という間合いを、自分の能力と照らし合わせながら計算する。この計算式がぴたりとはまれば、試合中、何度だって相手を抜き去ることができる。計算の結果、自分では抜けない相手も現れるが…。

そして最後がコース取りだ。相手はどの方向ならパワーを持って動くことができ、どの方向なら動きにくいか。相手の背後にあるスペースはどうなっているか。どの方向に進めばゴールに最短距離で向かえるのか。目の前の相手を抜いた後、次の相手に邪魔されないか、など複合的に考えてゴールに向かうための最善のコース取りを選ぶ。これを間違えてしまえば、どれだけドリブル技術が高くても、失敗に終わってしまう。

競馬でもこれらの考え方は応用できると思う。そしてレースを見ていると、「今の加速、メッシみたいだわ」などと感じてくるかもしれない。テーオーロイヤルで天皇賞・春を制した菱田騎手はサッカー出身らしいので、彼だけには分かってもらえると勝手に信じている。

さて、本題のヴィクトリアマイルは◎ウンブライルで勝負だ。昨春のNHKマイルでは強烈な末脚で2着。前走阪神牝馬Sでも〇マスクトディーヴァに勝るとも劣らない脚で2着の好走を見せている。今回も自慢の末脚に期待したい。馬連(5)から(4)(6)(7)(8)(10)(13)へ。(※鈍足ドリブラーの話と全然関係ない結論でごめんなさい)。

 

◎ウンブライル

〇マスクトディーヴァ

▲ハーパー

☆モリアーナ

△コンクシェル

△ナミュール

△サウンドビバーチェ

 

◆シュンヤ 日刊スポーツを愛読する若き競馬予想家。12月9日、大阪生まれ大阪育ち。好きな馬はノームコア。就職試験でJRAの採用試験を受験するもあえなく撃沈し、現在は夜の仕事に励んでいる。好きなサッカー選手はリオネル・メッシ。尊敬する記者は高木一成記者。天皇賞・春は外したが、NHKマイルCは◎アスコリピチェーノからきっちり決めた。