船出のときがやってきた-。5日に開業した新規調教師9人が初めての週末を迎える。
騎手時代に1812勝を挙げ、人気ジョッキーから転身した田中勝春調教師(54)は「人も馬も元気に」と厩舎のモットーを語った。それぞれの調教師が大志を胸に突き進む。
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いよいよ、“田中勝春調教師”が初陣だ。54歳のオールドルーキーは「朝、早起きは変わらない。眠いね。(定年解散の宗像厩舎、石毛厩舎から来たスタッフは)ほとんど顔なじみ。気を付けて、と話しました」と開業初日を振り返った。
23年12月31日付で惜しまれながら騎手を引退。1年間の技術調教師期間中には北海道の牧場研修をはじめ、ドバイ、香港、英国、アイルランドなど海外でも見聞を広げてきた。英国ニューマーケットでは10、11年エリザベス女王杯連覇の名牝スノーフェアリーを育てたダンロップ厩舎を訪れ、調教にも騎乗。厩舎運営について学んだ。「やっぱりしつけの部分は違う」。発見と刺激の毎日を送っている。厩舎服には親交のあった宗像厩舎の紺色、石毛厩舎のピンクのカラーを取り入れ、背中には大きく「HIGH TAIL」と文字を入れた。馬が元気な時は尻尾が跳ねるしぐさをすることから「人も馬も元気に」との願いが込められた。
騎手デビューは89年3月4日の中京2R(チャンピオンミナミ6着)で、初勝利は同年10月21日の東京6R(セキテイボーイ)。そこから1812勝、重賞51勝を積み重ね、ヤマニンゼファーやセキテイリュウオーなど名馬とのコンビでファンを熱くさせた。調教師としての初陣は8日、中山12R(古馬1勝クラス、芝1600メートル)に出走するデイジー(牝4)だ。「無事に、というのは当たり前の話。その上で結果が出れば。まずは1勝を」と田中勝師。再び笑顔を届ける日々が始まる。【松田直樹】

