8番人気のカンチェンジュンガ(牡5、庄野)が豪脚発揮で短距離王へ名乗りを上げた。
テン乗りの川田将雅騎手(39)に導かれ、後方から最速の上がり33秒1で快速馬たちを差し切って重賞2勝目。順調なら28日中山のスプリンターズS(G1、芝1200メートル)で頂点を目指す。
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残暑の熱気も切り裂いた。残り300メートル。眼前に山脈のごとく連なった馬群にできた抜け道を見逃さなかった。川田騎手とカンチェンジュンガが横幅1頭分のスペースを突き抜ける。最後はG1馬ママコチャを並ぶ間もなくかわし去り、8番人気の低評価を覆した。
「いい脚で届いてくれました。返し馬でいい馬だと知れたので、この馬らしく競馬をしてこようと思いました。前半はどうしてもこの馬にとって忙しいので、なかなかポジションをとれませんでしたけど、その後はいいリズムで走れていたと思います」
テン乗りの鞍上が鮮やかに導いた。オープン昇級後は1400メートルの阪急杯で初タイトルを手にしたが、スプリント重賞では4着(昨年の北九州記念)が最高。登頂がかなわずにいた。庄野師は「ゲートを出てから(走りのバランスが)整うまでに時間がかかる馬。1200メートルは忙しいと思ったし、開幕週だったから…。川田ジョッキーさまさま」と手腕をたたえた。
次に狙うは快速王の座だ。トレーナーは「体調さえ良ければ向かっていきたい」とスプリンターズSを見据える。この豪脚を中山でも再現できれば、戴冠も夢ではない。川田騎手も「とてもいい内容で走ることができたので、馬にとっても厩舎にとっても、自信になる一戦」と評価した。ヒマラヤにそびえる標高8586メートルの高峰から命名されたビッグアーサー産駒。いよいよ短距離界の頂上が見えてきた。【太田尚樹】
◆カンチェンジュンガ ▽父 ビッグアーサー▽母 クェスタボルタ(ノヴェリスト)▽牡5▽馬主 幅田昌伸▽調教師 庄野靖志(栗東)▽生産者 サンバマウンテンファーム(北海道日高町)▽戦績 20戦6勝▽総獲得賞金 1億6122万5000円▽主な勝ち鞍 25年阪急杯(G3)▽馬名の由来 ヒマラヤの山の1つ

