大病を乗り越えて競馬場に戻ってきたオーナーを白星で祝った。5番人気セイウンハーデス(牡7、橋口)が、逃げるホウオウビスケッツをゴール寸前で差し切って重賞3勝目をつかんだ。勝ちタイムは1分45秒5。幸英明騎手(50)はトゥナンテで制した00年以来、26年ぶりの毎日王冠2勝目。
今週から競馬場でレース観戦するようになった馬主の西山茂行氏は、ウイナーズサークルで喜びに浸った。同オーナーによれば、次走の天皇賞・秋(G1、芝2000メートル、11月1日=東京)がラストランになる見込み。
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東京芝1800メートルのレコードホルダーが、秋の開幕週でも存在感を放った。ゴール寸前で鼻差差し切ったセイウンハーデスの幸騎手は、「手応えはあって馬も反応してくれていたけれど、なかなか前が止まってくれなかった。最後は必死だった」。昨年5月のエプソムC以来となる重賞3勝目をもぎとった。
最内枠からスタートし、道中はインの好位で追走。逃げるホウオウビスケッツとの差は、残り1ハロンを過ぎてもまだ開いていたがあきらめない。1頭分外に持ち出してラストスパートを繰り出し、最後の1完歩で際どくとらえた。鞍上は「着差が着差なのでほっとしている。もともと1回使ってからぐんと調子が上がるタイプ。ここを使い、本番に向けていい調整ができるかな」。次走の天皇賞・秋へ、最高の形で駒を進める。
年齢を重ねて円熟味が増した。橋口師は「外ならもっと楽にかわせていたかもしれない。今までのハーデスなら、今日の形なら負けていたと思う。7歳でやっと大人になった」と実感を込める。
大病を乗り越えた馬主の西山茂行氏は、今週から競馬場で生観戦するようになった。そのオーナーとウイナーズサークルで記念撮影に収まった。師は「オーナーは持っていますね。最後のひと伸びはオーナーの力かな」とにっこり。西山オーナーによれば、天皇賞・秋がセイウンハーデスのラストランとなる予定。府中で迎える最終章を、ハッピーエンドで締めくくる。【奥岡幹浩】
◆セイウンハーデス ▽父 シルバーステート▽母 ハイノリッジ(マンハッタンカフェ)▽牡7▽馬主 西山茂行▽調教師 橋口慎介(栗東)▽生産者 鮫川啓一(北海道浦河町)▽戦績 20戦6勝▽総獲得賞金 2億9923万9000円▽主な勝ち鞍 23年七夕賞(G3)、25年エプソムC(G3)▽馬名の由来 冠名+ギリシャ神話の冥府の神

