日本縦断の出発まで1か月を切ったので、いろいろ忙しい。しばらく自宅を留守にするので、WEBや雑誌で連載中の原稿やイラストを書きためたり、装備品を決めたり、ズームで打ち合わせをしたり… やることが多すぎて、E-Bikeに乗る時間がどんどん減っている。それはイコール脚力もダウンしているということになる。旅を楽しむことはもちろん30日間完走も大きな目標になっている。体力づくりのためにもどこかへ出かけたいけど…


山中湖のサイクリングロードは湖と富士山の絶景を見ながら走れる
山中湖のサイクリングロードは湖と富士山の絶景を見ながら走れる

4月上旬。ようやく時間が作れたので山中湖まで走ることにした。自宅から往復150キロ位なので距離的にもちょうどいい。6時半に出発。先週は桜が満開だった町の通りも、いまはすっかり葉桜。時間が過ぎるのは早い。県道から国道412号を通って、国道413号“道志みち”へ入って行く。このルートはバイクに人気があるので、ビュンビュンバイクが追い越して行く。時々自転車にも追い越されるが、気にせず、マイペースで進んで行く。最初の目的地、道の駅どうしに10時過ぎに到着。休日を楽しむたくさんの人でにぎわっている。


国道412号沿いのセブン―イレブンの駐車場にある、せき麺の釜揚げうどんが今日の朝ごはん
国道412号沿いのセブン―イレブンの駐車場にある、せき麺の釜揚げうどんが今日の朝ごはん

ピンク色のしだれ桜が咲いていたのでE-Bikeと記念撮影
ピンク色のしだれ桜が咲いていたのでE-Bikeと記念撮影

道志みちで見つけたサイクリストたち向けの看板?
道志みちで見つけたサイクリストたち向けの看板?

珍しくE-Bikeの人がいたので少しだけおしゃべり。再び走り始めると10分ほどでバッテリー残量が0になった。走行距離55キロ。ここまでほとんど登り坂だったから、減りが早い。県境の山伏トンネルへ近づくにつれて、登り坂の傾斜がどんどん険しくなる。ノンストップでこぎ続けていると、E-Bikeとはいえ徐々に息が上がってくる。きついが、脚力をつけるためだと思い頑張る。トンネルを抜けるとようやく下り坂になった。やったーっ! 気持ちいい風が体をすり抜けて行く。


今回は登り坂が多かったので予想以上に早くバッテリーが減った
今回は登り坂が多かったので予想以上に早くバッテリーが減った

住宅地を抜けて山中湖畔に出ると、正面に富士山がドーンとそびえていた。ここ1年間、何度か富士山周辺に来ているが、ここまできれいに見えたのは初めて。ただ見ているだけで感動する。山中湖は湖畔に沿ってサイクリングロードが延びているので、左手に湖を眺められる反時計回りで一周することにする。しばらくは車道と並行していたが途中から離れ、サイクリングロードだけになった。この景色は自転車でなければ見られない、そうと思うとなぜか得した気分になった。


サイクリングロードからしか見られない富士山の絶景を堪能した
サイクリングロードからしか見られない富士山の絶景を堪能した

こんなに美しい富士山を見たのは久しぶりだった
こんなに美しい富士山を見たのは久しぶりだった

富士山と山中湖を見ながら走れるのでテンションが上がる。早く先へ進みたい気持ちと、ゆっくり景色を眺めていたい気持ちが行ったり来たり。両方の思いを抱えながらペダルをこぐ。国道138号に出てしばらくするとサイクリングロードは途切れ車道になった。同時に富士山も見えなくなったので、自然と走るペースを上がっていった。

国道413号に戻ると、気持ちにスイッチを入れ、走ることに集中した。山中湖と富士山に別れを告げ、山伏トンネルを抜けて再び神奈川県へ。これからしばらくは下り坂がメイン、体の負担もなく、ハイペースで進む。その後は寄り道もせず自宅まで一直線。自宅に着いたのは午後5時半、153キロの旅だった。


日本縦断はこのE-BikeヤマハのWABASH RTで行くことに決定
日本縦断はこのE-BikeヤマハのWABASH RTで行くことに決定

すこし迷っていたが、山中湖の旅でひとつの決断をした。日本縦断の旅をたくさんの人と共有したい。さらに余裕のない旅資金の一部を補塡(ほてん)できたらと考え、クラウドファンディングをすることにした。僕自身初めての試みなので、不安もあるが、これも日本縦断と同じチャレンジだと思い決めた。

CAMPFIREのサイトで行っています。タイトルは「アラカン旅行家のチャレンジ!『E-Bikeで30日間日本縦断』の感動を共有したい」。カテゴリーは「チャレンジ」。「日本縦断」「E-Bike」「藤原かんいち」等で検索してください。そしてもしよかったら、ぜひ応援してください。【藤原かんいち】