30日間で3700キロをE-Bike(YAMAHA WABASH-RT)で走り切り、佐多岬~宗谷岬の日本縦断を果たした、旅行家藤原かんいち。前例のないE-Bikeによるチャレンジ。運動不足の61歳の中年男にできるのか!? 一体どんな旅だったのか!? 激動の30日間を旅日記で振り返ります。
Day13 2022/05/28
ずっと迷っていることがひとつあった。それは荷物。少なくコンパクトにしたつもりだったが、実際のところかなり重く、ホテルの部屋へ運び入れるのにも一苦労していた。再チェックすると北海道用の冬物衣類や撮影道具など、なくても行けそうなものがかなりあったので、ここで決断、荷物の一部を宅配便で自宅へ送ることにした。
まとめるとバッグ1つ分くらいあり、かなりの量になった。7~8キロぐらいありそう。これでペダルも少し軽くなるだろう。発送の手続きを終えて駐車場へ戻ると、自転車が大きく傾いている。ん、なんだ? まさか!? 見るとリアタイヤがぺたんこ。くそーっパンクだ。
面倒くさいなーと思いながら、工具を広げる。タイヤを確認すると、どこで踏んだのか針金の破片が刺さっていた。炎天下、流れる汗をぬぐいながら、チューブを外し、パンク修理を始める。作業を始めると意外と楽しく「トラブルも旅の一部なんだよなぁ」と笑えるようになった。われながら成長したもんだ。
30分ちょっとでパンク修理が終わると、大阪府松原市から「暗峠(ステージ08)」の起点となる東大阪市を目指した。しばらくの間は信号だらけの市街地なので、思うように進まない。それでも何とか11時過ぎに生駒山の麓、峠の入口、豊浦町に到着した。麓といっても民家が密集する住宅地。
家と家の間を激狭の国道308号が延びている。この道をたどっていけば暗峠にたどり着くはず。本格的な急傾斜が始まる前に、最も軽いギアへチェンジ、さらにアシストも最も強力なHIGHモードにセットしておく。よし、これで準備万全だ。
道は逆方向の一方通行(自転車は通行可)になった。車がすれ違うのが難しいほど道幅は狭く、ここが国道とはとても思えなかった。急斜面を10キロ以下の速度でひとこぎひとこぎゆっくり上ってゆく。アシストのあるE-Bikeだから上れるが、もし普通の自転車だったら、絶対に上れないと思う。いや、上ろうと思わなかっただろう(笑)。
下手なところでペダルを止めたら、その場から動けなくなるか、後ろにひっくり返りそうなので、傾斜な緩やかな路肩まで止まらず行くしかない。ハァハァ息を切らし、路肩に着くとホッとする。しばらく休んで息が整うと再び上り始める。そんなルーティーンを繰り返し、上ってゆく。
急カーブをいくつか越えると、ついに道が平らになった。やった! 峠に着いたぞ。急斜面できつかったが、思ったよりも距離が長くなかったのは救いだった。日本縦断の難関のひとつを突破、晴れやかな気分で峠の茶屋へ入った。ご褒美にかき氷を注文。ベンチに腰掛け、冷たく甘い宇治金時かき氷を堪能した。心から幸せを感じる。
暗峠は古くは伊勢参りの要所だったことから小さな集落があり、歴史を感じる石畳や石灯籠などが残っていた。茶屋で休憩していると、登山客やライダー、観光客などが次々にやってくる。名前とは反対に、とてもにぎやかな峠だった。
峠の先は奈良県生駒市。急傾斜の下り坂を慎重に進んでゆく。市街地に出ると、再び町中走行が始まる。県道をつないで琵琶湖方面へ向かう。最短距離で行こうとすると道順が複雑になる。途中で何度か道を間違え、引き返したり、迂回したりしながら進んでゆく。今日はパンクに、峠越え、街中走行に迷い道、いろいろあったので思ったように距離が延びず、滋賀県大津市止まりとなった。
■日付:2022年5月28日
■走行距離:94km
■ここまでの総走行距離:1,570km
■ルートマップ










