太平洋側白老沖で11日、サクラマスを狙った。この釣りでは外道とされるスケトウの群れに阻まれ、先週のように釣り客全員が定量の10匹釣りとはいかなかったものの、それでも上々の釣果となった。

午前6時、白老漁港から清栄丸(八谷武四郎船長、【電話】090・9524・9493)に5人が乗船し、40分ほどの沖に向かった。サクラマス用仕掛けにバケ700グラム。水深105~115メートル。

スタートから悩まされたスケトウの薄い群れは広範囲に出没し、消えては現れた。それも午前9時ごろに散り始めると、広いポイントでサクラマスを攻めることができるようになった。

しかし、タナ80メートル前後で単発でスケトウと交互に釣れる程度だった。サクラマスは回遊魚とあってアタリがなくなる時間帯があったかと思えば、同時に2人にヒットすることもあった。

底に仕掛けを下ろすと、マダラの小型から良型が上がった。その引きはサクラマスとはまた違った独特のもので、竿(さお)を大きくしならせた。

サクラマスも元気が良く、タモに入れるまで激しく抵抗した。船内に取り込んだ後も暴れ、剥がれた銀色のうろこが太陽の光に照らされて輝いていた。

前半からダブルで上げるなど好調な人が一転、後半は不調になった。反対に後半に追い上げて定量釣りになる人や、終了寸前に滑り込みで定量に達した人もいて、それぞれが笑顔の帰港となった。

この日のタナは、ほとんどが底付近で、スケトウが群れていなければ、もっと数を期待できた。正午の沖上がりまでに、1人当たり1~2キロのサクラマス5~10匹、50~80センチのマダラ2~5匹、45~58センチのスケトウ10~20匹。八谷船長は「サクラマスの好調は今後も続く」と見通していた。【リポーター・竹鼻雅己=65】