解禁から好調に野アユが釣れている和歌山・日高川の龍神地区へ6日、残りアカ狙いで友釣りに出掛けた。午前9時前から上流域に入川。岩盤や大石周りでオトリを止めて探ると爽快なアタリで目印を飛ばしてくれ、午後4時前までに14~19・3センチを46匹追わせた。残りアカについた闘争心が強い野アユの追いにコンディションの良さを実感。梅雨明けからの最盛期が楽しみになる釣行だった。

午前8時ごろ、松阪食堂に到着。店主の松阪正澄さんに状況を訪ねると「全体的に釣れ出しているが、良型がそろうのはアカつきがいい支流や上流部かな」とのこと。まずは型狙いで大熊の上流へ車を走らせ、かめたに橋から約500メートル上流の山道から川に下りた。

ここは大石の入った瀬や岩盤の淵など、変化に富んでいる。水位は平水で濁りなし。瀬落ちの大石にはしっかりアカがついている。さっそく、オトリを送り出し、大石裏の白泡から引き上げ、石の横で止めるといきなりガガッギューン。掛かったのは追い星くっきりの18センチ。背ビレが長いやる気満々のアユだった。

すかさずオトリを天然アユに交換。今度は流芯に送り込んで少し止めるとガツーン。17センチが連発。しかもまっ黄色な追いアユ。残りアカでの反応がすこぶるいい。その後も、石の色が濃い岩盤だけに狙いを絞るとコンスタントに良型が掛かり、午前11時すぎまでに16~19センチを15匹キープした。

昼休憩をとったあとの午後1時前からは宮前橋の下流へ入った。ここでも、岩盤でオトリを20センチほど引いては止め、少し待つとガガッ、ギューン。すぐに強烈な追いがあり、14~17センチが次々に目印を飛ばす。どの野アユもコンディションが良いせいか、反応がすごく早いので面白い。

最後は宮前橋上流の淵を狙った。岩盤の上で野アユが追い合いをしているのが確認でき、これは入れ掛かるぞと意気揚々。オトリを淵尻から泳がせるとギラッと2匹のアユがもつれ、目印が走る。川底へグングン突っ込む抵抗をみせたのは追い星がギンギンにでて尾ビレまで黄色い19・3センチの良型。続けて18~19センチが6連発。結局、午後4時前まで残りアカを狙い続け14~19・3センチを46匹で納竿。今年の龍神はいい感じだなと好感触を得て川をあとにした。【日刊FPC・下田成人】

【今後の見通し】しばらくは残りアカを狙う上流部や支流での釣りがお薦め。梅雨明けからは全体的に釣れ出し、くみ上げの海産アユの縄張り意識も強まって追いが本格化するだろう。魚影が濃いので終盤まで十分に楽しめる。

【問い合わせ】松阪食堂【電話】0739・79・0259。入漁券は年券1万800円、日券3240円(税込み)。同食堂の松阪正澄さんが現地情報に詳しい。

【交通】阪和道の有田ICを有田・金屋方面に出て信号を左折。県道22、国道424、425、371号を経由し龍神温泉へ。温泉トンネルを抜け少し走ると右側に同食堂がある。