【四谷学院の挑戦・前編】甲子園と東大を同時に目指す 大谷翔平のメソッドで高みへ

大手大学受験予備校の四谷学院が、高校野球界へ新規参入しました。昨年4月に通信制の「四谷学院高等学校」(茨城・筑西市)を開校し、今年4月から硬式野球部の茨城県高野連への加盟が認められ、活動をスタート。7月開幕の全国高等学校野球選手権茨城大会に1年生15人の部員で初出場します。予備校が開発した学習ノウハウ、日本ハムの選手教育ディレクターだった本村幸雄監督(55)が大谷翔平選手(ドジャース)らへの指導経験をいかした方針とは―。約10億円を投じた高校設立、創部の背景とは―。予備校が経営母体の高校が甲子園を目指す、新たなエコシステムで、新風を吹かせる存在となれるでしょうか。

2回に分けて連載します。

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◆四谷学院1974年(昭49)に創立され、大学受験予備校、個別指導塾を運営し、教材の出版、販売を行っている。予備校、個別指導、通信制高校のキャンパスを含め、全国に31校を展開。大学受験予備校では「だれでも才能をもっている」を教育理念に掲げ、独自システムである「ダブル教育」(科目別能力別授業と55段階個別指導)を用いて、生徒の志望校合格をサポートしている。売上高は156億円(2025年3月期)。従業員は800人。本部は東京都新宿区四ツ谷1の10。植野治彦理事長。


■「55段階個別指導」を野球部に応用


大手予備校として人気の四谷学院が独自開発した「55段階個別指導」は、基礎学習から難関大学レベルまでを55段階に細分化し、段階的に個別指導を受けながら学習していくシステムとして有名だ。


わかりやすく言えば、集団で授業、講義を一律で受ける塾とは違うため、個々の能力、進捗(しんちょく)具合にあわせて学べる特徴がある。


創部1期生の部員は、1年生の15人。四谷学院野球部の本村監督は「経営母体が独自の学習システムを持っています。授業は中学生レベルから受験に必要な知識、テクニックを55段階に分けて、それぞれの個人の能力にあわせて指導するプログラムです。野球部は寮の収容人数の問題もありますが、しっかり個別指導ができるよう、1学年で入部は15人の方針です。予備校のノウハウを学校、野球部の指導にも応用する形でやっています」と明かした。

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平井勉Tsutomu Hirai

Kumamoto

1967年、熊本市生まれ。1990年に入社し、プロ野球の西武、ヤクルト、巨人などを担当。米ロサンゼルス支局時代には大リーグを担当し、野茂英雄、イチローらを取材した。
野球デスク、野球部長、経営企画本部長などをへて現職。著書「清原和博 夢をつらぬく情熱のバッター」(旺文社)「メジャーを揺るがす大魔神 佐々木主浩」(旺文社)がある。