競輪、楽しんでいますか?

 京王閣G3は平原康多選手の優勝で幕を閉じた。「勝って当たり前」のプレッシャーの中、しっかり結果を残すのはさすがの精神力。ボスこと後閑信一元選手の引退年でもあり、ホッとした表情が印象的だった。

優勝直後、ホッとした表情の平原康多選手(撮影・栗田文人)
優勝直後、ホッとした表情の平原康多選手(撮影・栗田文人)

 その京王閣G3でキラリと光ったのが栗田貴徳選手だ。予想に私情は禁物だが、当方、単に同姓というだけで心情的に応援させてもらっており、同選手も最近では「お兄ちゃん」と呼んでくれるから、まるで弟(息子?)のように感じている。その栗田が4日間で<1><4><1><9>と2勝を挙げる大活躍をしたのだから驚いた。本人も「記念で2勝なんて、もちろん初めて。信じられん」と目を丸くしていた。

 当方が1月に競輪記者に復帰して以来、同選手と現場で会うと必ずいい走りを見せるから実に不思議。1月の大宮G3でも<3><3><9><7>と準決進出を果たし、その準決では「テレビの中の人(平原康多)が同じレースにおった。びっくりや」と周囲を笑わせていた。

 師匠はG1・2勝の伊藤豊明氏(引退)で、栗田は最後の弟子になる。現在は師匠の道場を継ぐような形で、野村典嗣、橋本勝弘、松尾智佳選手らと同じ練習グループで切磋琢磨(せっさたくま)する日々。中でも弟子の野村が来期初めてS級に昇格することが大きな発奮材料になっている。

京王閣G3で絶好調だった栗田貴徳選手とのツーショット(左の当方はカット)
京王閣G3で絶好調だった栗田貴徳選手とのツーショット(左の当方はカット)

 栗田は、来期は入れ違いでA級に落ちるが「近い将来、必ず弟子と一緒の舞台に立ちたい。僕は今までS級で(2期後の)S級の得点を取ったことがないんですが、今期はチャンスと思っています」と気合をみなぎらせる。そして、こうつけ加えた。

 「お兄ちゃんがいてくれるといつも成績がいい。これから僕の行く競輪場に全部(取材に)来てくれんかな?」。

 行けるかいな。【栗田文人】