3日目も豊橋バンクは厳しい暑さだった。特観席で予想会をしたのだが、熱心に私の話を聞いてくれていた92歳の男性と話した。「わしは昭和28年から競輪をやっとる。あんたらのレースもよぉ見た」と、競輪と共に人生を歩んできたことが伝わってきた。新しいファンも増えてきたが、創成期を支えてくれたファンにも優しい競輪場であってほしい。
準決12Rは菊池岳仁が逃げ切った。真杉匠は、菊池はもう少し待つと判断したのだろう。一瞬の遅れが致命傷となった。あれは真杉でなければ追い付かなかったと思う。勝った菊池を褒めたい。
同10Rは深谷知広がまくって決勝進出を決めた。橋本壮史が想定以上にピッチを上げた。深谷は打鐘で6番手となり、棚瀬義大の内をすくって位置を確保したものの、厳しい展開だった。ホームで町田太我が仕掛け、足をためる余裕はなかっただろう。「みんな強いので、自分が行けるところから仕掛けようと思ったが、橋本君が想定外のピッチだった。体調なのか、力なのか分からないが、バンクが重い。しかし、ファンの声援が力になっている」とレースを振り返った。
一方、2予は深谷らしいレースだった。相手が久米康平と緒方将樹で主導権は取りやすいメンバーとはいえ、後ろ攻めから先行ありきの戦法。高校の2学年上の先輩・岡本総へのリスペクトも感じさせる走りだった。
決勝は先行意欲が強い選手が多く、深谷にもチャンスがあるメンバー構成となった。展開の助けは必要になるが、自分が育った豊橋で優勝を狙う。(日刊スポーツ評論家)























