東京の長谷川健太監督(56)が7日、辞任した。6日のアウェー横浜戦では、クラブ史上最多失点となる0-8の敗戦。今季限りで契約満了による退任の見通しだったが、3試合を残し、指揮官が自ら退くことを決めた。
横浜戦後、指揮官は選手の士気を下げまいとする言葉を続けていた。「今季はディテールの部分でなかなか組織として戦うことができなかった」としつつも「8失点ほどの差はないと思う。来季、細かいところをやっていかないと」と、チームがふたたび立ち上がるために必要なことについても言及していた。
ほぼ4シーズンを指揮。監督として4年間続けたのは、東京では02年に就任した原博実体制以来だった。練習で状態がいいと判断すれば、経験やネームバリューに関係なく起用する。思い切りのよい采配は「練習でアピールすれば使ってもらえる。明確な基準だからモチベーションが上がる」と選手をやる気にさせた。
19年には最終節までリーグ優勝を争い、クラブ史上最高の2位。開幕戦からMF久保建英(20=マジョルカ)を先発起用し、海外へ羽ばたかせた。20年にはルヴァン杯で優勝。夏にDF室屋成(ハノーバー)、MF橋本拳人(ロストフ)と主力がこぞって海外挑戦のために退団も、タイトルをもたらした。東京五輪の影響で過密日程の中での過酷なアウェーの連戦を強いられていたことを考えても、チームのレベルを引き上げたことは間違いない。
今季は無冠が決定したが、ルヴァン杯では今季も4強まで進出していた。多くの負傷者も続出し、横浜戦は消耗が限界にきたような敗戦だった。「選手は最後までやってくれた。自分の力のなさという部分で悔しい。この悔しさを返せるように、自分自身、力を蓄えて頑張りたい」。指揮官は最後まで、批判が選手でなく自分に向くようにしていた。【岡崎悠利】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「サッカー現場発」)




