サッカーU-21日本代表のスペイン、エジプト遠征メンバーが6日に都内のJFAハウスで発表され、横浜F・マリノスMF三井寺真(16)が「飛び飛び級」でのサプライズ選出となった。
三井寺は本来、今月に行われるU-17ワールドカップ(W杯)世代だ。それがU-17、U-19を飛び越え、いきなり2年後のロサンゼルス五輪を狙うチーム入り。しかも今回は世界最強のスペインと対戦する貴重な機会を得たこともあり、W杯北中米大会代表FW塩貝健人(21=ウォルフスブルク)や、A代表の常連ともなっているFW佐藤龍之介(20=バレンシア)らロス世代の実力者をそろえた中に抜てきされた。
この日は明日のファジアーノ岡山戦に向け、横須賀市内のクラブ拠点でのトレーニングに参加。その練習後、クラブによるインタビューで回答した。
「正直な感想はすごいうれしい気持ちもありますし、ここからどんどん上の世代に関わっていくには結果が大切だと思うので、今回の遠征も結果にこだわって頑張っていきたいなと思っています」
サプライズ選出には「びっくりした気持ちもあったんですけど、うれしかったですし、選ばれたからにはもうやるしかないって気持ちです」。
もともと強心臓で鳴らす選手だ。今年4月2日の16歳誕生日にプロ契約を結び、8月7日のJ1開幕戦で昨季王者の鹿島アントラーズを相手に史上最年少での先発出場を果たすと、いきなり今季第1号ゴールまで決めた。16歳4カ月5日での得点は、リーグ史上2番目の年少記録だった。
横浜では30代のベテラン選手たちとも和気あいあい。5歳も上の世代に飛び込むことには、もはや何一つ抵抗はない。
「普段上のプロの選手とやっているので、あんまり自分としては年齢は気にしてないかなって感じです」。表情一つ変えず、当たり前のことと受け止めた。
28年夏のロサンゼルス五輪は意識していなかった。常に自分の足もとを見つめ、先を見ない。日常に集中し、試合で活躍することだけ考えていた。ただ、この名門クラブという環境で存在感を発揮すれば、おのずと扉は開いてくる。そんな捉え方だった。
その扉が思いのほか早く開いたというところだが、将来は海外で活躍できる選手という夢がある。それだけに今回は本気のU-21スペイン代表、同エジプト代表という強豪2チームと戦えるのは、最上の喜びだ。
「やっぱりスペイン代表はワールドカップも優勝しましたし、(ヤマルやクバルシといった)すごい若い選手がいっぱい出ているチームなので率直に強いと思っています。エジプト代表もアフリカの強豪チーム。どちらもいい対戦なので、そこで日本代表として何ができるかっていうのがすごい楽しみです。自分の長所であるドリブルだったり、ゴールに向かうプレーを必ず見せて、逆に短所の守備強度だったりというところは、思い切りやりたい」
仮に28年ロサンゼルス五輪の本大会に出場となれば、その時は18歳の高校3年生だ。1996年のアトランタ五輪以降、男子の日本代表に高校生が出場した例はなく、もちろん史上最年少記録となる。
これまで以上に多くの期待や注目を浴びることは必至だが、三井寺の視線は常に目先の一歩に向けられる。
「今回は海外の選手を相手に少しでも成長して、このチーム(横浜)に戻ってきた時に少しでも還元できるよう、頑張って来たいと思います」
日本が誇るワンダーボーイが、世界最強のスペインを相手にベールを脱ぐ。
◆三井寺真(みいでら・しん)2010年(平22)4月2日生まれ、青森県弘前市出身。AC弘前、FCフォーリクラッセ仙台から横浜ユース入り。今年4月2日に16歳0日でプロ契約。8月7日鹿島戦でプロデビューして初得点をマーク。今季通算10試合2得点。25年に飛び級でU-16日本代表入りし、同年のインターナショナルドリーム杯で2戦連発で優勝に貢献。左利き。174センチ、65キロ。
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◆10代で五輪出場 2010年生まれのMF三井寺は、28年ロサンゼルス五輪開幕時に18歳。32年ブリスベン五輪にも出場できる世代となる。年齢制限ができた92年大会以降、10代で五輪出場は日本で中田英寿、香川真司ら9人いるが、いずれも19歳の選手。久保建英はコロナ禍で1年延期された21年東京五輪で20歳だった。18歳の三井寺が五輪に出場すれば、最年少記録となる。

