アヤックス、アーセナル、バルセロナで活躍した元オランダ代表FWマルク・オーフェルマルス氏(48)が、アヤックスのフットボール・ディレクターの職を辞任した。
同氏は何人かの女性職員に対し、長期間にわたって「一線を越えたメッセージ」を送り続けていたという。アヤックスの発表によるとオーフェルマルス氏はここ数日、クラブ役員会の人々やエドウィン・ファンデルサールCEOと話し合いを行ってきたが、アヤックスを去る決断をしたという。
オーフェルマルス氏は声明を発表。「私は自分を恥じています。先週、私の行動についての報道を目にし、それが他の人にどういう印象を与えるのか考えました。あいにく、私はそれが一線を越えるものだとは思っていませんでした。でもここ数日でそれが理解できました。とても重く受け止めていますし、謝罪したいです。私のような立場の者として、そのような行動は許されません。それは理解しましたが、もう辞退は手遅れで、アヤックスを去る以外の選択肢はありません。これは私の私生活にも大きな影響を与えており、私と私の家族をそっとしておいていただけると幸いです」と説明した。
オーフェルマルス氏はアヤックスの一員として94-95年シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(CL)を制覇。アーセナル時代には97-98年シーズンのプレミアリーグで優勝を飾った。アヤックスのディレクターとしても約10年ほどクラブ強化に尽力し、25-26年シーズンまで契約を延長したばかりだった。
選手としても、スタッフとしても有能なところを存分に発揮していただけに辞任は残念ではあるが、一方でこういった女性への不適切な言動は許されるものではない。報道だけでは詳しいメッセージ内容は分からないが、ファンデルサールCEOが「この状況は(クラブの)すべての人にとってぞっとするような状況だ」と表現するほど、一線を越えた性的なメッセージだと思われる。
こういったセクハラはプロサッカークラブだけでなく、我々が働く一般の企業でも起こり得ること。自分がどう考えているか以上に、相手がどう受け止めるのかをしっかり考えてコミュニケーションを取ることが大事だろう。
オーフェルマルス氏は現役時代、すさまじいスピードと鋭いクロスを武器に、ウイングとしてピッチ上で躍動した。名選手がピッチ外で晩節を汚すのは、本当にやるせない気持ちになる。
【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)


