松山英樹(24=LEXUS)が6バーディー、ノーボギーの65で回り、6アンダーで暫定2位と好発進した。首に違和感を抱えながら、優勝した昨年の第1日と同スコア。アーノルド・パーマーらレジェンドに並ぶ大会史上6人目の連覇を目指す。石川遼(25)は3アンダーの暫定18位。マット・クーチャー(米国)が7アンダーで暫定トップ。日没のため9人が競技を終えられなかった。

 14年4位、15年2位、昨年優勝と1度もトップ5を外したことがない大会。松山は「何でなのか、ちょっと分からないですけど…」と言ったが、相性の良さは今年も健在だった。

 気温10度以下に冷え込む日の出前の練習中には、首周辺を気にするしぐさを見せ、飯田トレーナーにケアを施してもらった。しかし、コースに出れば平均飛距離300ヤード超えの同組ケプカ(米国)と張り合う力強いドライバーショットを連発。パーオン率94・44%とグリーンを捉える精度も高かった。後半6番では第2打の直後にうなだれて悔しがったが、5メートルにつけてバーディー。この時点で単独トップに立った。「“お先”で入れられるようなベタピンはなかった」と振り返りつつ「いい感じで打てていると思う」と一定の手応えをにじませる。

 大会連覇は74、75年のジョニー・ミラー(米国)が最後。過去にはベン・ホーガン、アーノルド・パーマー(ともに米国)といったレジェンド級の名前が並び、松山が6人目となれば米国人以外では初の快挙だ。「まだ1日しかたっていない。最終日までいいショットが打てるようになったら、自信を持っていいのかなと思う。パットはいい感じでストロークできているので、何回かのミスをなくせば、スコアは伸びる」。早くも色めき立つ周囲をよそに、最後まで冷静だった。【亀山泰宏】