2年連続の賞金女王を狙う鈴木愛(24=セールスフォース)が、挑戦状をたたき付けた。右手首痛で2カ月ぶりのツアー復帰戦は最終日も74とスコアを伸ばせず、通算2オーバーの26位。2週連続Vとメジャー2連勝を果たした申ジエ(30=韓国)に賞金ランク1位の座を明け渡し、3位に陥落した。それでも「私は負けません」と宣言した。

反省とため息、愚痴ばかりがこぼれる。右手首痛から復帰した鈴木は、万全ではなかった。強風、強雨にも苦しめられ、前日の第3ラウンドでは、「人生初」という、5パットを喫したほど。この日も2バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの74。本来の姿ではなく、「条件も悪いし、凡ミスがすごく多かった。それがなければ、トップ10には余裕で入れたのに」と漏らした。

だが離脱していた2カ月間、トップを守り続けていた賞金ランクの話題になった途端、目の色を変えた。

「(賞金女王には)こだわっています。申ジエさんには、負けません!」

同ランクは申ジエ、アン・ソンジュに次ぐ3位に陥落。その差は約1400万円になった。09年に米ツアーの賞金女王に立った申も「日本でも女王になりたい」と譲る気はない。鈴木は今日10日に都内で診察を受け、問題がなければツアー出場を続ける。女王の座を巡り、激しい争いが繰り広げられる。【益子浩一】