日本女子オープン、同女子プロなどツアー通算9勝で今季限りでのツアーからの撤退を表明した諸見里しのぶ(33=ダイキン工業)が通算11オーバーの91位で予選落ちした。事実上のラストマッチに上田桃子、原江里菜、有村智恵ほか多くのプロ仲間が最終グリーンで諸見里を待ち受け、みんなが号泣するフィナーレとなった。

諸見里は「ゴルフ場でこんなに泣いたのは初めてです。優勝でもない。桃子、江里菜、智恵が18番ティーグラウンドからついてくれて、もう涙が止まらなくなった」と話した。

「私1人ではここまでこれなかった。ライバルがいたから頑張れた。ジュニアの頃から、みんなより1つでも上に行きたいと頑張って、支えられてやってきました」と仲間への感謝を口にした。

中でも同学年でプロ入り前から同門で腕を磨いた上田への思いは特別だ。「私が勝手に一番のライバルと思っていた。一番怖い選手でした。でも、体調や心に関して、腹を割って相談できる相手は、上田桃子しかいませんでした」という。

「今日は東京から来てくださったファンの方もいた。昨日から『辞めないで』と言ってもらって、それがプロとしてすごく幸せな言葉だと痛感しました」

完全引退ではない。所属先の冠大会で、故郷沖縄開催となる来季開幕戦ダイキンオーキッドへの出場を熱望しており、主催者推薦されることは確実。限られた範囲で、まだ元気なプレーを見せることになる。