国内女子ゴルフツアー、CATレディースに出場する山下美夢有(22=加賀電子)が開幕前日の17日、会場の神奈川・大箱根CCで最終調整を行った。プロアマ戦では、今大会で初めてキャディーを務める奈良育英高1年の妹蘭さん(15)と一緒にラウンド。高校から本格的に競技を始めたばかりで、ゴルフ歴半年の妹に「どこ打ってんねん」などと、随所に強烈なダメ出しを受けながらも、仲良し姉妹らしく終始笑顔が絶えなかった。

山下は「妹が夏休みで『1度、キャディーをしてみたい』と言っていたのでお願いしました。妹は、けっこう(厳しい言葉を)言ってきますね(笑い)。でも、まだゴルフを始めたばかりで、キャディーをしたのも今日が初めて。(キャディーの仕事は)何となく、できているかな」と、本番を前に、キャディーデビューした妹に上々の評価をつけた。150センチの姉よりも、すでに5センチ大きな155センチの蘭さんは「楽しみと緊張、両方の気持ちがありますね。両親から『できるか?』と聞かれ(キャディーを)やることになりました」と、初々しく話した。

前週のAIG全英女子オープンに出場した山下を応援するため、一緒に英国にも行っていた。この日の会場も、風は強かったが、強風で有名な英国のコースを見て来た蘭さんは「イギリスの方が、風が倍はありました」と、メジャーの舞台を見て来たばかりだけに、気負いはない。「技術的なことは全然なので、笑かしにいきます(笑い)。緊張をほぐせたら」と、昨季年間女王の姉にとって、一服の清涼剤のような存在になることが、今大会の目標だという。

山下は前週のメジャーで英国から実家の大阪に帰国後、当初は前日16日の早めの時間に会場入りする予定だった。だが大雨の影響などで、新大阪から名古屋まで移動したところで新幹線が動かなくなった。車内で1時間半ほど待ったが、そのまま動かなかったため、急きょ名古屋から4時間以上かけて移動。会場のある神奈川・箱根町入りは前夜8時を回っていた。必然的にコース入りはこの日から。それでも山下は「疲れは特にない」ときっぱり。妹に目の前で、国内最高峰のプレーを見せるつもりだ。

2年連続の年間女王を争う申ジエ(韓国)が、欧州でのメジャー2大会で好成績を収め、今大会を前にメルセデス・ポイント1位の座を譲った。山下は、今大会の成績次第で再逆転の可能性があるが「自分のゴルフのことだけを考えたい。もっともっとレベルアップできるようにしたい」と、目先の好成績にとらわれず、将来を見据えて成長したい考え。ゴルフ歴半年で、すでにベストスコア74と、姉譲りの素質の片りんを見せる妹の目の前で、模範となるプレーを目指すつもりだ。