女子シングルスでは伊藤美誠が14歳192日で8強入りし、03年パリ大会の福原愛を11日更新する日本人最年少記録。準々決勝では12年ロンドン五輪金メダルの李暁霞(中国)に2-4で敗れた。

 準々決勝で伊藤は世界ランク3位の李暁霞に挑んだ。前回の対戦でストレート負けした相手に、最初の2ゲームを連取するなど大善戦。2-2で迎えた第5ゲーム、あと1点を奪えず逆転を許すと、その勢いのまま第6ゲームも奪われた。「悔いはない」と言ったあと「けど、ちょっと惜しかったので悔しかった」と言い直した。勝てる手応えがあったからこその思い。李からは「将来のある素晴らしい選手」と認められた。

 メダル獲得こそならなかったものの、日本人最年少での準々決勝進出だ。4回戦では、福原を2回戦で破ったカット型選手を前後左右に揺さぶり崩した。カット型を相手に、わずか約40分で試合を終わらせた。母美乃りさんは「何時間かかってもいいから焦らず楽しみなさいと伝えた。うれしい」と笑顔を見せた。

 試合後は中国ファンからスタンディングオベーションでたたえられて、サインもせがまれた。伊藤は「力を出し切れた。すごく楽しかった」。充実の表情で自身初の世界選手権を終えた。