男子200メートル背泳ぎ決勝で、金メダル候補の入江陵介(25=イトマン東進)は1分54秒81の4位だった。100メートルで6位に終わっていた入江は「やるしかなかった」とこの日は前半から積極的なレースを見せた。100メートルを首位でターン、後半も持ち味の粘りで踏ん張った。ラスト5メートルまで3位とメダルは目前だったが、タッチのタイミングがずれてつかみかけていた表彰台がこぼれ落ちた。

 開催地のカザニは、晴れて気温20度を超えたと思えば、日が少しでも陰ると15度以下に低下する。もともと寒さは苦手な入江は戸惑いを隠せなかった。「毎日寒いです」と招集所では厚着するなど寒さ対策を立てたが、実らなかった。レース後は「頑張ってきたぶん、悔しい思いしかない。去年のタイムなら優勝できていた。53秒台を出したかった。自分が弱かったの一言に尽きる」と唇をかんだ。