国際柔道連盟(IJF)の山下泰裕理事(60)が22日、ザグレブでのルール検証会議を終えて羽田空港に帰国した。

 3日間の会議では、IJF理事らと今年1月から世界選手権まで試行したルールについて議論した。一部修正して、20年東京五輪までの新ルールとなる。山下氏は「大枠は変わらない。勝負がはっきり決まる方向に進んでいる」とし、具体的なことについては明言を避けたが「来年1月からやっていこうという考えです」と話した。

 議論したルールを11月末ごろまでにまとめて、IJF理事の了承を得た上で各国に詳細を通達するという。「柔道がいかに魅力的になるか。また、選手や監督らが混乱なく戦えるかを重視した。良い方向です」。

 日本はGS(延長戦)の制限時間をかける修正案を提出したが、他国でも同様の提案があったという。指導差だけで試合終了の場合、時間無制限で延長戦に入っていた。技で決着する試合が増えた一方で、10分超の試合もありテレビ放送などで不都合が生じていた。