女子100メートル自由形(知的障害S14)で、北野安美紗(15=ルネサンス登美ケ丘)が日本新で銀メダルを獲得した。

予選で1分3秒41、決勝で1分2秒92をマークして、今年3月に自らが記録した1分3秒71を2度更新した。前日は200メートル自由形の予選、決勝で日本記録を連発し、大会第1日の22日には50メートル自由形と200メートル個人メドレーで大会新。3日間、出場4種目すべてで新記録を打ち立てた。

北野の喜びは控えめだった。「予選ではタッチの差で勝てましたが、順位が落ちてしまったので…」。海外招待選手のモラレス(スペイン)に決勝で先着されたことが悔しかった。それでも「決勝でタイムを上げられて、日本新が出せたのでよかったです」とつけ加えたとき、少しだけ表情が緩んだ。

ハイペースで入って後半に粘る泳ぎが持ち味だが、この日はラスト50メートルを切ってからのスパートの切れ味が光った。メーン種目の200メートル自由形を重点的に強化していることが、他の種目での進化にもつながっている。課題のキック力も体幹、スクワットなどの地道なトレーニングで向上してきた。

10月のジャカルタ・アジアパラ大会には200メートル自由形をはじめ4種目に出場予定。「全部金メダルを取れるように頑張ります。200では2分15秒台を出したいです」。北野がアジアでゴールド&レコードラッシュを狙う。