昨年2位の手嶋里佳(13=名東ク)が97・35点を記録し、初優勝を果たした。

ノービスAは6月30日時点の満11~12歳が対象で、来季から戦いの舞台はジュニア。悲願の頂点で全日本ジュニア選手権(11月23~25日、福岡)出場を決め「今までの頑張りを、今回の大会で出し切れた。最後の最後に、満足のいく演技ができた」と笑顔を見せた。

音楽が止まると両拳に力を込め、手嶋が笑った。ノービスBだった16年、ノービスA1年目の17年と、同じ名東クの吉田陽菜(13)に優勝を譲って2位。そのライバルが棄権となった今大会、今度は昨季のノービスBを制した本田紗来(11=京都醍醐ク)がカテゴリーを上げてきた。演技前に本田が記録した95・80点を目にし「すごい高得点が出ていた」と緊張感が高まる。その中で貫禄の演技を披露した。

冒頭のフリップ-トーループの連続3回転ジャンプを成功させ、終盤の3回転フリップで回転不足があったものの、ジャンプはほぼノーミス。「(吉田に)ずっと負けてきて『今度こそ勝ちたい』と思っていたら(吉田が)腰を痛めてしまって、残念な気持ちがありました。でも優勝できるチャンスだと思って、ポジティブに考えました」。点数を確認し「すごく自信になりました」と喜んだ。

将来の目標は「五輪に出場すること」と言い切った13歳。まずは昨季ショートプログラム(SP)27位でフリー進出を逃した全日本ジュニア選手権でのリベンジを誓い、さらなる高みを目指していく。