2020年東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会は18日、五輪の公式チケット販売サイト(URL:https://ticket.tokyo2020.org)をプレオープンし、5月9日午前10時から五輪入場チケットのインターネットでの抽せん申し込み受け付けを開始すると発表した。当選枚数は1人最大30枚で、第1希望と第2希望を各30枚申し込むことができる。受付期間は同28日午後11時59分まで。6月20日に抽せん結果を発表。購入手続き期間は7月2日午後11時59分まで。申し込みは国内在住者に限られる。

■期間は5月9日~28日

公式チケット販売サイト開設発表イベントで申し込み開始日の5月9日をPRする北島氏
公式チケット販売サイト開設発表イベントで申し込み開始日の5月9日をPRする北島氏

まずは準備!!

申し込みの前にまず「TOKYO 2020」へのID登録が必要になる。必要な項目は<1>Eメールアドレス <2>住所 <3>氏名 <4>生年月日 <5>電話番号(国内の番号のみ) <6>パスワード(任意の半角英数字)。不正購入対策の一環として電話番号認証を採用するため、登録された電話番号から電話番号承認用の電話番号に電話をかける。

【注】(1)複数のID取得をしての申し込みは禁止(2)利用できる電話番号は日本国内の番号のみ(3)1つの電話で複数IDの電話番号認証はできない。自宅の固定電話を利用する場合は要注意。

ID登録ページはこちら


チケットは3種類

今回販売されるチケットは全体で約780万枚のうちの国内販売分。申し込めるのは国籍にかかわらず日本在住の人だけ。種類は<1>一般チケット(単券チケット)<2>車いすユーザーチケット(車いすユーザーと同伴者のチケット)<3>東京2020みんなで応援チケット(12歳以下の子ども、60歳以上のシニア、障害のある人を1人以上含む家族やグループ。1枚2020円)の3種類。

【注】<1>一般チケットは大人、子ども、幼児(席有)同額で、競技開催日時点で2歳未満の幼児は、チケット保有者1人につき1人まで無料(席なし)<2>車いすユーザー1人につき、1枚の同伴者チケット申し込み可(同価格)<3>申し込み枚数は2枚以上。対象年齢は競技開催日時点。

6月以降の高付加価値商品も

6月以降に「公式ホスピタリティパッケージ」のチケットも販売される。ラウンジでの飲食等を組み合わせた高付加価値ホスピタリティ商品で、公式チケット販売チャンネルの特設サイトで受け付ける。

また国内航空券やホテルなどが付いた「公式観戦ツアー」が、大会スポンサーのKNT-CTホールディングス、JTB、東武トップツアーズから販売される。販売開始時期は各社により異なる。

そのほか一般販売はされないが、学校連携観戦チケットや開催都市ならびにそれに準ずる会場所在地自治体、東日本大震災の被災3県、ホストタウン向けのチケットも取り扱う予定。


1人最大30枚当選

チケットの種類、席種、枚数を選択して申し込む。第1希望、第2希望を各30枚まで申し込むことができるが、1人あたりの最大当選枚数は30枚。セッションごとにも上限枚数があり、「一般チケット」と「車いすユーザーチケット」は、<1>開閉会式2枚<2>決勝等のメダルセッション4枚<3>予選等のセッションは6枚。「東京2020みんなで応援チケット」は<1>4枚<2>6枚<3>8枚となっている。

【注】抽せん申し込み順は当選確率には影響しないため、慌てて申し込む必要はない。競技日程をじっくり検討してから申し込もう。ただし締め切り間際はアクセスの集中が予想されるため要注意。

第2希望も選べる

争奪戦が予想されるチケットの当選機会が広がるように2種類のサービスを用意した。「カスケードサービス」は、申し込んだ席種の抽選結果が落選となっても、一つ下の席種のチケットが販売予定数に達していない場合、一つ下の席種のチケットについても抽選対象とする。

【注】申し込み時に希望する必要あり。

「第2希望選択サービス」は抽選申し込み時に第2希望の申し込みが可能になる。第一希望が落選しても、次に見たいチケットが入手できる可能性がある。希望セッションの日時が重なった場合などに便利。

【注】同じセッションでの申し込みができない。

6月20日抽選結果発表

申し込み数が販売予定数より多い場合は抽せんとなる。抽せん結果発表は6月20日。登録のメールアドレス宛に案内が届くが、何らかのトラブルで届かない可能性も考慮して、必ず公式チケット販売サイト内の「マイチケット」で確認を。申し込み内容の追加・変更・キャンセルは申し込み受け付け期間中は可能だが、5月28日の抽せん申し込み終了後は不可。

【注】申込期間中に追加・変更する場合は、公式チケット販売サイト内の「マイチケット」で、一度すべてキャンセルの上、再度申し込む。


7月2日までに購入

◆受け取り方法3種類 当選したチケットは、観戦を予定している氏名登録と連絡先の確認が必要になる。来場予定者の連絡先は購入者と同じ連絡先を登録。来場予定者の変更は開催当日まで購入者の「マイチケット」の購入履歴から変更できる。

受け取り方法を<1>「モバイルチケット」(スマートフォン等で表示)<2>「Print@Home」(自身でプリントアウト)<3>紙チケット(配送)から選択する。

【注】紙チケットのみ発行手数料324円と配送料(864円=いずれも税込み)の手数料がかかる。


◆公式リセール チケットを買ったのに来場できなくなった場合は、20年春以降に定価で転売できる公式リセールサービスが利用できる。公式チケット販売サイト内公式リセールサービスに出品を申し込み、同サービスに購入申し込みをした希望者に転売する。

【注】リセールが成立した場合、取扱手数料としてリセール出品者から540円(税込み)が徴収される。


◆外れてもまだチャンス すべて落選しても今秋に先着順のチケットが販売される。7月2日の購入期間までに、何らかの理由で手続きをしなかった当選者の入場券も回ってくる。また20年春からは窓口で購入できる販売所が都内に設けられる。


支払い方法

当選したチケット代金は全額一括支払いで、一部のチケットのみの支払いはできない。支払い方法は「現金決済(コンビニエンスストア)」か、大会スポンサーのVISAカードを利用する「Visa決済(クレジット・プリペイド・デビット)」の2つ。「現金決済」は支払手数料432円の手数料がかかる。

【注】<1>コンビニエンスストアはセブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、セイコーマート<2>現金決済の利用は30万円未満(税込み)。30万円以上の場合は「Visa決済」のみ。


◆転売禁止 購入したチケットは公式チケット販売サイト以外のでの転売が禁止されている。非公式ルートで購入したチケットは無効となる。6月20日の抽選結果発表直前の同14日に入場券不正転売禁止法が施行され、不正転売を行った場合には1年以下の懲役または100万円以下の罰金、またはその両方が科せられることになる。これを受けてヤフー、メルカリ、楽天の3社は、運営するアプリやサイトでチケットの出品を禁止する。