競泳男子200メートル平泳ぎ世界記録保持者の渡辺一平(22=トヨタ自動車)が25日、遠征先の中国に向けて出発した。

国際水連主催の新設大会「チャンピオンズ・スイム・シリーズ」開幕戦となる中国大会での同種目出場に向けて「世界選手権(7月、韓国)の前哨戦としてワクワクしている」とうれしそうに話した。

同大会は国際水連が五輪メダリスト、世界記録保持者らを招待して行われる大会。4人の選手が決勝レース1本で競う方式だ。渡辺のライバルである17年世界選手権金メダルのチュプコフ(ロシア)も出場。渡辺は「タッチ差になった時に負けない、勝ち癖をつけていきたい」と話した。

チュプコフは時差調整も兼ねて、約2週間前から来日して、渡辺の練習拠点である早大のプールで練習を行ったという。渡辺は「隣で見ていましたが、あまりハードな練習はしていなかった。特に言葉を交わしてないです。お互い意識してましたね。ビリビリバチバチ…。でも同じプールで練習して、今までとは違う友達のような感覚もできたかな」と口にした。

2人は対照的なレース運びを得意とする。渡辺は150メートルまでハイペースで飛ばす先行型、チュプコフはラスト50メートルの爆発的なラストスパート型だ。渡辺は「150メートルのターンの時に、やはり(チュプコフが)『ラスト、来る』というのが頭をよぎると思う。そこで負けないようにしたい」と決意を新たにしていた。

なお同大会には男子背泳ぎの入江陵介、同バタフライの坂井聖人も出場する。