日本ハンドボールリーグ機構は7月28日、日本リーグの今シーズンの公式アンバサダー(親善大使)に、元ソフトバンクで「平成唯一の3冠王」松中信彦氏(46)が就任すると発表した。松中氏は「ハンドボールの面白さを多くの人に知ってもらいたい。広報活動を積極的に行いたい」と意気込みを語った。

ハンドボールに携わったのは2015年から。長男がハンドボールを始めたことがきっかけで競技への関心を深めた。「近くで見るとすごい迫力がある。スピード感、激しさ、ジャンプ力と魅力がたくさんあります」と話した。

日本リーグは男子が11チーム、女子は9チームが参加し、8月29日に開幕する予定。「この1年でさらに認知度を高めて、東京オリンピック(五輪)での盛り上がりにつなげていければ」とアンバサダーとしての抱負を語った。

19年には福岡市を活動拠点とする少年ハンドボールチーム「KINGS」を設立した。8月には、新型コロナウイルスの影響で公式戦が中止となった九州地区の小学6年生、中学3年生、高校3年生を対象とした強化試合を検討している。「高校野球を始めとして代替試合を開催する動きがある。ハンドボールでも最終学年の選手たちに何か思い出を作ってあげたい」と、「スイソニアプレゼンツKINGSカップ強化試合」として、これまでの成果を披露する場を企画している。

ハンドボールへの情熱は止まらない。東京五輪については「ハンドボールはまだマイナースポーツですから、東京五輪をメジャーにするきっかけにしてほしい。前回大会は“クウェートの笛”で出場できず、88年ソウル大会以来の五輪出場です。宮崎大輔選手(日体大)のような知名度のある選手を前面に出してピーアールして、一人でも多くの人にハンドボールに興味を持ってもらいたい」と持論を展開した。

松中氏は現在、四国独立リーグの香川オリーブガイナーズのGM兼総監督として、球界発展に努めている。さらに7月1日にはSKEやNovelbright、ハンドボール大崎電気の土井レミイ杏利らが所属するゼストと業務提携契約を結ぶなど精力的に活動している。