16年リオデジャネイロ五輪競泳男子400メートル個人メドレー金メダル萩野公介(26=ブリヂストン)が、闘志を新たにした。9日、所属先のブリヂストンでオンラインの交流イベントを初開催。同社の拠点紹介やクイズで社員と触れ合い、3大会連続の五輪メダルを期待された。萩野は「力をいただいています」と感謝。半年ぶりとなった8月のレースでは復調を見せており、いよいよ逆襲が始まる。

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萩野が、3大会連続の五輪メダルを期待された。ブリヂストン社員との交流イベント。1029人が見守る中で「五輪は延期になりましたが、ぜひともメダルをお願いします」と呼びかけられて、「ありがとうございます」と頭を下げた。「どこの国にいってもブリヂストンの文字を見る。世界中に仲間がいると感じられる。プレッシャーではないんです。その文字を目にするだけで救われる。力をいただいています」。

前向きな言葉は復調傾向の表れともいえる。8月30日の東京都特別大会では200メートル個人メドレーで1分58秒20で1着。自己記録に3秒及ばなくても「(3カ月の休養から昨夏に)復帰してから一番いいレースだった。先につながった」。

練習拠点の東洋大でのタイムトライアルでは「1度も2分を切れなかった」という。それが半年ぶりの大会でヒントをつかんだ。「今までは気負って力んでいた。練習でできていたものが、無意識に(レースで)表現できる部分が大きくなっている」。ずっと課題だった練習とレースの内容が一致し始めた。指導する平井コーチも「これまでは『やらなきゃ』と硬くなり、次は『力んじゃいけない』と力が抜ける。(バランスがとれた)真ん中のいいところがなかったが、今はそれができてきた」という。

イベント中に同社社員から「未来の電動アシスト自転車にほしい機能は?」と聞かれて「絶対に転ばない自転車」と即答した萩野。自転車でこけて右肘を骨折した15年のアクシデントも笑い飛ばすほど、明るさが戻ってきた。【益田一弘】