京大が今季最終戦を勝利で飾った。

第4クオーター(Q)、敵陣ゴールポストまで42ヤード。13-13と同点で残り時間がわずか3秒だった。ラスト1プレーを託されたのはキッカー川勝瑞祥(みずなが、4年)。蹴り込んだボールは高く舞い上がり、試合終了と同時に勝利のFGを決めた。「どの1本も変わらない。(自分を守ってくれる)壁、スナッパーを信じてやるだけだった」と振り返った。

この日は、春の京大-同大戦で争われる「京同釜」が掛けられていた。これは、京大アメフト部創設時に、同大からの援助で練習をしたことに由来し、同じ釜の飯を食ったという意味で作られたもの。

通常は、春の公式戦の勝者が持ち帰るものだが、新型コロナウイルスの影響で中止になっていた。釜を大事そうに持った川勝は「日本一はなくなった。でも、全力でやって、何か少しでも後輩に残したかった」と語り、大学最後の試合で笑顔を見せた。【南谷竜則】