横浜公演が開幕した。男子は羽生結弦(26=ANA)宇野昌磨(23=トヨタ自動車)鍵山優真(17=星槎国際高横浜)らが出演。羽生は16-17年のショートプログラム(SP)「レッツ・ゴー・クレイジー」を披露した。米歌手プリンスのロックナンバーで、新型コロナウイルス禍で沈む世界を盛り上げるべく、派手に舞った。

跳んだジャンプは3回転ループ、4回転トーループ(手をつく)とトリプルアクセル(3回転半)。演技後、主催者を通じてコメントし「いや~正直すごい緊張しました。(海外スケーターが来日できず)日本人だけのグループナンバー。作り上げるのは大変でしたけど、新しい形になったんじゃないかな」。プログラムについては「時差を含めると、ちょっとプリンスさんの命日(21日)にもかぶる日でもあったので、プリンスさんの歌声とともに気持ち良く、何よりも会場の皆さんも楽しみながら見てくださったと思うので、プリンスさんに感謝しながら滑らせていただきました」と振り返った。

宇野は、この日発表した22年北京オリンピック(五輪)シーズンの新フリー曲「ボレロ」を初公開。「すごい後半バテてしまいましたけど、まあまあ良かったんじゃないかな。滑っていても、今までの自分とは大きく変わった表現の仕方だったんじゃないかなと思いました。もちろん、できてないところもたくさんあったと思うんですけど、僕はこれからが楽しみなプログラムだなと。ポージングが多い。ステファン・ランビエル・コーチの色がかなり出ているプログラムです」と紹介した。

地元拠点の鍵山は「宿命」を演じ、女子は紀平梨花(18=トヨタ自動車)坂本花織(21=シスメックス)ら、アイスダンスは小松原美里(28)小松原尊(29=ともに倉敷FSC)組が登場した。

昨年はコロナ感染拡大の影響で中止になったが、今回は先月の世界選手権(ストックホルム)に出場したトップ選手が集結。日本のファンに華麗な演技を見せた。【木下淳】