神戸大RB渡辺大智(3年)が終盤に2TDを決めて今季初勝利に貢献した。

14-14で迎えた第3Q、チームはパスからのTDで勝ち越し。そのまま突き放しにかかりたかったが、FGが不成功に終わるなど第3Q終了まで21-14と安心できない状況だった。

その流れを変えたのが渡辺だ。第4Qに46ヤードのロングランを決めTD。サイドライン際をすり抜けながら走り抜いた技ありTDだった。さらに、ゴール前1ヤードのランも気迫で押し込み、この日2本目のTDを決めた。「まだ実感がわかないです」と笑顔だった。

先輩とコーチへの恩返しがしたかった。渡辺は開幕節の近大戦に出場したがボールをファンブル。そのまま相手にリカバーされ攻撃権を譲った。その悔しさをバネに2週間、練習を重ねた。先輩が練習に付き合ってくれ、地道に自信を取り戻した。「(前節)失敗したのに、先輩やコーチが使ってくれたことに感謝して、取り返そうという思いでした」。有言実行をやって見せた。

小1から小6までは、サッカー、水泳、バスケットボールに打ち打ち込み、中1から高3までは捕手として野球に没頭した。アメフトとの出会いは奈良学園登美ケ丘高の2つ年上の先輩からの誘いだった。入部してすぐにアメフトのとりこになった。さまざまな競技に触れた中でも「激しいプレーの中、1人1人がしっかり仕事をしてプレーが成立するのが楽しくて、魅力的です」とうれしそうに話した。

渡辺は終始「先輩」という言葉を口にしていた。聞くと「先輩の期待に応えたい。コーチ陣の期待に応えたいという思いです」。先輩の存在をエネルギーに変え、31日の立命戦でも奮闘する。【三宅ひとみ】