優勝6回を誇る天理が内田兄弟の活躍で、関大北陽を粉砕した。
初出場ながらBシードとなった関大北陽にキックで押し込まれ先制を許したが、フッカーで主将の内田涼(3年)を中心に「結束してプレッシャーをかけよう」とFWが猛プッシュ。前半23分、相手の反則を誘って得たラインアウトからモールを作って押し込み、フランカー清水将太郎(3年)が左隅に反撃のトライを決めた。同30分にFB山崎祥栄(2年)がPGに成功し、前半を3点リードで折り返した。
後半3分、北陽のオフサイドで得たゴール前でのラインアウトから再びモールを作り、最後はフランカー内田旬(2年)がトライ。同14分には、またも北陽の反則から、3たび左サイドでラインアウトからモールを作って内田旬が2つ目のトライを決めた。
内田旬は「キックで敵陣に行って、ターンオーバーして自分たちの強みであるというモールで乗り切ろうと言った通りにできた」。内田涼は「個々の部分では相手の方がフィジカルは強いけど、1人1人じゃなくて、2人、3人と固まって数で仕掛けていけた」と胸を張った。
平均体重94・3キロの関大北陽のFW陣に対し、天理FW陣は89キロ。それでも、兄貴分の天理大ラグビー部に胸を借りて練習したり、奈良県で切磋琢磨(せっさたくま)し合う御所実との試合を通じて磨き上げたモールの成果を見せつけた。
そんなチームをまとめ上げる兄について、内田旬は「主将なんで、いろんな責任とかも多くあると思うけど、頑張ろうとしているところは尊敬します。兄だけじゃなく、他の先輩と一緒に勝つことができてうれしいし、できる限りサポートしたい」。
弟の言葉を聞いた内田涼は「普段から一緒にいて、ラグビーやそれ以外の話もしますけど、そういうことはあまり言ってくれない。そう言ってくれるのはうれしいです」と照れ笑いを浮かべた。
これで早実、関大北陽と2戦連続で強豪撃破。次戦はベスト8をかけ、元日の流通経大柏戦に挑む。
今年就任した28歳の王子拓也監督は「ハラハラしてます。選手の時より緊張します」と言いながら、選手の活躍に目を細めていた。【阪口孝志】


