バスケットボール男子パリ五輪日本代表の渡辺雄太(29)が、Bリーグ1部(B1)千葉ジェッツ(千葉J)に加入することが11日、決まった。渡辺雄太の公式SNSとクラブ公式サイトで発表された。背番号は1。
渡辺雄は自身のインスタグラムに「この度千葉ジェッツと契約させていただきました。また新たなプロバスケ人生を日本で一からスタートすると言う事で、背番号は『1』にしました。新しい環境での旅の始まりに本当にワクワクしています! 今後も応援よろしくお願いします!」とつづった。
実力と人気を兼ね備えたクラブが新天地となった。千葉Jには親友である日本代表の富樫勇樹が所属。今秋からは収容1万人規模のららアリーナが新たな本拠地となり、練習施設も充実するなど、環境面が整っていることも決断理由の1つとなったとみられる。
NBAで日本人最長6季を過ごした渡辺は今年4月、次のシーズンからBリーグでプレーする意向を表明。移籍先が注目されていた中、米東部時間6月29日までに23-24年シーズンをプレーしたグリズリーズとの来季契約を選択する権利(プレーヤーオプション)をを破棄。7月1日にフリーエージェント選手になっていた。
渡辺獲得には2部(B2)を含めた全38クラブの大半が興味を示し、3部相当(B3)の地元香川も正式オファーを公言。熱い争奪戦が繰り広げられた。関係者の話を総合すると、最終的には20クラブ前後が獲得に名乗りを上げ、そこから複数回のプレゼンなどを経て絞り込まれ、最終的に千葉J入りを決断した。
NBA通算213試合出場の渡辺獲得には、当初は最低3億円の年俸を用意する必要があるとみられたが、関係者によると4億円以上に高騰。千葉Jを大きく上回る提示額のクラブもあった模様だが、かねて渡辺が「次のクラブで引退までプレーするつもり」「移籍先選びの決め手は熱量」などと語っていた通り、千葉Jの熱い思いが実を結んだ。
6月11日には一部海外メディアで、千葉J入りが有力と報じられたが、この後もしばらくは各球団への正式な連絡はなく、他クラブ入団の可能性が残っていたとみられる。同26日には、国際連盟(FIBA)公式サイトに「渡辺雄太は来季は千葉Jでプレーする」との内容が記載されたが、翌27日に該当箇所が削除される一幕もあった。
5月下旬に、富樫が千葉Jと4年にわたる長期契約を結んだことが発表されると、渡辺は自身のSNSで富樫を祝福。「昔から仲良い友達が大きい契約した事を単純に祝いたいだけの投稿なんで、それ以上の意味を勝手に持たせようとしないでください」とも補足していた。一方で富樫は「ありがとう。誰がなんと言おうと俺はゆーたと同じチームでプレーしたいぞ!」と返信。親友からの熱烈な公開ラブコールにも、応えた形となった。【奥岡幹浩】
◆渡辺雄太(わたなべ・ゆうた)1994年(平6)10月13日、横浜市生まれ、香川・三木町出身。香川・尽誠学園高では全国高校選抜優勝大会(現・全国高校選手権)で2年連続準優勝。米ジョージワシントン大卒業後にNBAグリズリーズとツーウエー契約を交わし、18年10月NBAデビュー。ラプターズ、ネッツを経て、23-24年はサンズとグリズリーズでプレー。16歳だった11年4月に日本代表に初選出。19年中国W杯、21年東京五輪、23年沖縄W杯などに出場。24年パリ五輪代表。妻は元アナウンサーでタレントの久慈暁子。
○…渡辺雄はこの日、パリ五輪に備え、ともにNBAで戦ってきた八村や千葉Jで同僚となる富樫ら男子代表メンバーと羽田空港から欧州に出発した。19日にはベルリンで五輪1次リーグ開幕戦(27日)で激突するドイツと異例の強化試合を行い、本番に臨む。また女子代表12選手も、この日別便で同空港から欧州に向けて出国。開催国フランスや、1次リーグ同組ベルギーとの強化試合などを経て、29日の初戦で五輪7連覇中の米国と対戦する。


