14日にアゼルバイジャン・バクーで行われた柔道のグランドスラム(GS)女子52キロ級で金メダルを獲得した阿部詩(24=パーク24)が、「第2章」の幕開けを宣言した。

18日、羽田空港へ帰国。昨夏のパリオリンピック(五輪)以来の公式戦を、「また戻ってきたなという感覚。1から世界一になるための再スタートへ、いい形にできたらと思った」と振り返った。約7カ月ぶりの再起戦も「周りの方が緊張していたというイメージ」。オール一本勝ちで頂点に立ち、完全復活を印象付けたが「もっと攻めに行ける部分はたくさんあった」と最後まで冷静だった。

21年の東京五輪に続く2連覇が懸かった昨年7月のパリ大会では、無念の2回戦敗退。畳を降りて号泣した姿は「パリの慟哭(どうこく)」として、大会のハイライトの1つとなっていた。当初は「勝負の世界に戻りたくない気持ちも強かった」というが、「勝っても負けても応援していてくれる人たちがいる。柔道を知ってもらうためにも精進したい」と昨年秋に練習を再開。畳に立つと「ただいま」と懐かしむ感情がわき上がったといい、「第2章というか、自分の柔道人生がまた始まったな」と再び火がついた。

6月にはブダペストで世界選手権(13~20日)を控える。28年ロサンゼルス五輪での雪辱を見据え、「1年1年進化して、勝ち続けていきたい」と力を込めた。【勝部晃多】