体操ニッポン男子代表が20日、オランダのロッテルダムで行われた世界選手権男子団体総合決勝で金メダルを獲得し、2028年ロサンゼルス五輪の切符をつかんだ。6種目合計251・928点をマークし、団体総合が前回行われた23年大会に続いての2連覇となった。予選1位で通過した日本は世界選手権で個人総合3連覇中の橋本大輝(25)(日本生命・セントラルスポーツ)が全6種目で演技してチームをけん引し、24年パリ五輪3冠の岡慎之助(22)(徳洲会)も奮闘した。パリ五輪も合わせた主要世界大会で3大会連続の頂点に立ち、2連覇が懸かるロス五輪に弾みをつけた。
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最終演技で会場の視線を浴び、金メダルを懸けた鉄棒に臨む。橋本は重圧がかかる局面をいつも頭に描き演技を磨いてきた。三つの離れ技を決め、伸身新月面宙返り降りで完璧に着地。仲間の歓喜の輪に飛び込み、団体総合で前回の世界一を唯一経験している大黒柱は「みんなを金メダリストにしてあげられて良かった」と安堵がにじんだ。
決勝でただ一人、全6種目を任された。先陣を切った最初の床運動で伸びやかな跳躍を披露し、勢いに乗せた。あん馬や苦手なつり輪でもチーム得点を稼ぎ、前半3種目でライバル中国を0・332点の小差で追う展開。自信を持つ後半種目で逆転する必勝パターンに持ち込み「チームが勝つために全てをフォーカスしてきた」と誇った。
パリ五輪でともに頂点に立った先輩たちが抜け、25歳でチームを束ねる自覚が増した。中国に屈したアジア大会後、首脳陣に練習法や演技順の変更も提案した。開幕前日には車座の仲間を前に立ち上がり「世界王者にふさわしい演技をしよう」と訴えた。決勝の鉄棒は初代表のスペシャリスト前田に代わり、最終演技を買って出た。
橋本の存在感の大きさに、二枚看板として貢献した岡は「僕にはない強さを持っている」、村田憲亮監督は「やっぱり別格。経験値が違う」とたたえた。主要世界大会での3大会連続優勝は体操ニッポンの黄金期再来も感じさせ「覚悟と責任を持ち、新しい歴史をつくりたい」と橋本。主将の視線はロサンゼルスに向いている。
◇体操男子代表メンバー
▽橋本 大輝(はしもと・だいき)21年東京五輪は個人総合と鉄棒、24年パリ五輪は団体総合で金メダル。世界選手権は個人総合で3連覇中。日本生命・セントラルスポーツ。25歳。千葉県出身。
▽岡 慎之助(おか・しんのすけ)パリ五輪は団体総合、個人総合、鉄棒の3冠。愛知・名古屋アジア大会は団体総合、個人総合、平行棒、鉄棒でいずれも銀メダル。徳洲会。22歳。岡山県出身。
▽川上 翔平(かわかみ・しょうへい)23年杭州アジア大会は団体総合で銀メダル、25年世界ユニバーシティー夏季大会は団体総合で金メダル、個人総合で銀メダル。徳洲会。23歳。大阪府出身。
▽土井 陵輔(どい・りょうすけ)22年世界選手権で団体総合2位、床運動3位。セントラルスポーツ。24歳。福岡県出身。
▽前田 楓丞(まえだ・ふうすけ)鉄棒のスペシャリスト。6月のアジア選手権3位。ハヤブサSC。26歳。福岡県出身。
○…世界選手権で団体総合は五輪翌年に実施しないのが通例。男子団体総合で日本は前回行われた23年アントワープ大会に続く8度目V。連覇は78年ストラスブール大会で5大会連続世界一に輝いて以来48年ぶり。


