日本代表(世界ランク14位)が敵地でイタリア(同13位)に屈した。9月8日開幕のW杯フランス大会前最後の実戦で21-42の敗戦。勝負どころの自滅、先発SO李承信(22=神戸)と途中出場した松田力也(29=埼玉)のゴール成功率が計33%など課題を残した。

一方、FWのスクラムや得点パターン構築など収穫もあった。27日には都内で元日本代表主将の広瀬俊朗氏(41)がイベントに出席し、代表の現状、W杯の展望を語った。

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代表主将経験者の広瀬氏は、的確な指摘と提言で躍進を願った。

新著「ラグビー質的観戦入門」(角川新書)を手に、イタリア戦を分析。全体を通して「FWというよりBKが頑張らないといけない」とし「ゴールキッカーはあれだけ外したら勝てない。(得点を)取り切れる、取り切れないの差は何か。ボールキープなのか(タックルを受けながらつなぐ)オフロードパスなのか。『BKの判断がどうだったか?』というのが結構あった」と評した。

世界を見渡すと、日本とW杯1次リーグ同組のライバルも好不調の波がある。

イングランド(世界ランク6位)は26日に本拠でフィジー(同9位)に歴史的初黒星。7月に日本を破ったサモア(同12位)は、テストマッチ12連勝中だったアイルランド(同1位)に13-17で敗れた。広瀬氏は日本代表の目線で、1次リーグ4戦の展望を口にした。

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◆チリ(世界ランク22位、9月10日=トゥールーズ)

「対相手ではなく、自分たち。2週間で新しくスキルは上がらない。互いに思ったことを言い合えるか。姫野選手がキャプテンになって日が浅い。本来は数年かけるプロジェクト。大事にしていること、考えを伝え、みんなが『ええな』となれば変わってくる。短い期間でどれだけやれるか」

◆イングランド(同6位、17日=ニース)

「イングランドは自信を失っている。前より(勝つ)チャンスが増している気がする。日本らしい攻撃ができれば十分通じる。FWの頑張り。セットプレーからいいボールが出せるか」

◆サモア(同12位、28日=トゥールーズ)

「サモアは結構強い。難しい試合になる気がする。相手をバラバラにし、孤立させるとチャンス。いいボールを出し、勢いに乗れば日本らしい攻撃ができる」

◆アルゼンチン(同7位、10月8日=ナント)

「フィジカル、スクラムが強く、キッカーも上手。ここは総力戦になる。けが人、カード(出場停止)の影響もあるかもしれない」

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広瀬氏も代表の一員だった15年は南アフリカ戦勝利、19年は史上初8強と歴史は動いた。

「日本らしく戦い、ボールを動かしながら、美しいトライを見せてくれると思う」

日本の底力を信じている。【松本航】

◆広瀬俊朗(ひろせ・としあき)1981年(昭56)10月17日、大阪・吹田市生まれ。5歳で競技を始め北野高、慶大を経て04年から東芝(現BL東京)。07年に日本代表入りし、12年から主将。主将は解かれたが、15年W杯代表に選出される。通算28キャップ。16年に現役引退。ポジションはSO、WTB。日本代表応援サポーター2023の一員。選手時代は173センチ、82キロ。