ショートプログラム(SP)8位の羽生結弦(27=ANA)が、クワッドアクセル(4回転半=4A)で世界で初めて認定された。

冒頭に挑んで転倒。回転不足となったが、ジャンプ自体は「4回転半ジャンプ」として認められた。回転不足によって基礎点は0・8倍、出来栄え点で-5点がついたが、国際スケート連盟公認のリザルトに初めて「4A」が刻まれた。

羽生はフリー188・06点で合計283・21点となり、第3組終了時でトップに立ったが、最終組の宇野昌磨に抜かれた時点で3連覇は消滅した。優勝したネーサン・チェン(米国)、2位の鍵山優真、3位の宇野に続き、4位となった。

「もう一生懸命がんばりました。これ以上ないくらい頑張りました。報われない努力だったかもしれませんが」と言うと、言葉に詰まった。クワッドアクセルに挑戦し続けた羽生の思いがあふれていた。

昨年末の全日本選手権でも挑んだが、今回が国際スケート連盟(ISU)公認大会では初めての挑戦になった。

18年平昌五輪で男子66年ぶりの2連覇を遂げた後から本格的に挑戦。北京入り翌日の今月7日は「まだ成功していない」と話しており、前日までの公式練習でも回り切ったジャンプはなし。回転不足で両足着氷となったジャンプは多く、徐々に成功に近づいてはいたが、成功は今後の大会に持ち越される結果になった。【木下淳】

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