北京五輪フィギュアスケート女子日本代表のエース坂本花織(21=シスメックス)が、吉兆の最終滑走ではじける。

13日、ショートプログラム(SP、15日)の滑走順が決定。午前練習を終え、選手村に戻るバスで聞いたといい「『はぁ~』って崩れ落ちました。引き運強すぎ。すぐに立ち上がったというか、開き直りました」と笑いを誘った。

【フィギュア】ワリエワ午後10時52分、坂本花織は午後11時18分ごろ/女子SP滑走時間>>

重圧は懸かるが、経験は豊富だ。今季のグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯では最終滑走だったSP、フリーで1位をそろえて優勝。五輪代表選考会の全日本選手権でも、フリーでミスなく演技して頂点に立った。コツは6分間練習後の談笑。相手は辛口の中野園子コーチ(69)といい「『あ~緊張してきた。吐きそう』とか言うと『大丈夫。吐きません!』って言われるんで…」とユーモアたっぷりに明かした。

この日は午後の公式練習でフリーの曲をかけ、7本のジャンプを全て降りきった。「最終滑走の時は大体いつもいいので、そのイメージのままでいこうと思っています」。SPは河辺愛菜(木下アカデミー)が4番、樋口新葉(明大)が20番滑走で、最終組にはメダル候補となるロシア・オリンピック委員会(ROC)の3人が名を連ねる。世界最高峰の競演でも、坂本は自然体を貫く。【松本航】