国際オリンピック委員会(IOC)は16日、米国の女子陸上競技選手シャケリ・リチャードソン(21)が大麻の陽性判定が出たことで1カ月の資格停止処分を受け、昨夏の東京五輪へ出場ができなかったことについて「今回の北京五輪でのワリエワ(ROC)のケースとは違う」と言及した。

リチャードソンは、ワリエワが禁止薬物に陽性反応を示しながらも五輪に出場することが認められたことについて疑問を投げかけ、14日に自身のツイッターに「自分とワリエワの違いについて、確固たる答えはあるのでしょうか? たった1つの違いは、自分が若い黒人女性だということだけです」などとツイート。人種差別ではないかという訴えも示唆した。

これに対しIOCのマーク・アダムス広報部長は「すべてのケースにはそれぞれ大きな違いがあります。リチャードソンさんは2021年6月19日の検査で陽性反応を示した。東京五輪が始まるかなり前です。五輪に間に合うように早い段階で検査結果が出て、リチャードソンさんは6月28日に1カ月の資格停止処分を受け入れました」と説明。「そのため(大会中に発覚したワリエワのケースと)2つのケースに大きな類似性はないと考えています」と話した。

リチャードソンは米国での五輪予選会100メートルで優勝し、東京五輪でもメダル候補と見られていた。大麻についてはパフォーマンス向上の意図はなく、母の死のつらさを紛らわすために使用したと証言していた。

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