モォ~、最高~! 北京五輪スピードスケート男子500メートルで銅メダルを獲得した森重航(21=専大)の故郷で、酪農が盛んな北海道別海町が歓喜に沸いた。一夜明けた13日、森重の実家「森重ファーム」で父誠さんと酪農を営む長男信洋さん(36)は「酪農が主体な第1次産業の町の皆さんも喜んでくれた」と感謝。「酪農の別海」「酪農家8人きょうだいの末っ子」など、森重にちなんだワードも発信されたことで、モ~烈なPR効果にも期待が高まる。

同町の総人口は1万4552人。牛の飼育頭数は11万8448頭と約8倍。生乳生産量は50万1239トンで日本一だ。「別海の乳製品を知っていただく機会にもなった。特にオリンピックを見た全国の方が牛乳を飲むきっかけになっていただければ…。3月も生乳が余って、破棄しなくてはならないかもしれないんです」。コロナ禍で飲食店の休業や時短などで乳製品の業務利用が削減され、学校給食がなくなって牛乳の消費量も大幅減。年末年始の生乳破棄は一時的に免れたが、問題は改善されたわけではない。

今五輪は同町出身の新浜立也、郷亜里砂の3人が出場し「酪農とスケートの別海」が定着しそうだ。「雄大な土地、一面の放牧地は気持ちが良いですし、子どもが伸び伸びと成長出来るのも魅力です」。牛乳、チーズケーキなど乳製品特産物も多数あるが「せっかく航がメダルをとってくれたので、あやかった商品も作ってくれたらうれしいですね」。色を似せた“銅メダル別海チョコアイス”など、「森重新商品」もモ~すぐ誕生か?【鎌田直秀】