北京オリンピック(五輪)の開会式に登場ししたのは、公式マスコットの「ビンドゥンドゥン」。パラリンピックのマスコットの「シュエ・ロンロン」(雪容融)とセットで、移動中の町中でイラストを多く見かける。特に五輪会場には、至る所に宇宙服を着た、パンダをモチーフの「ビンドゥンドゥン」が各競技を行う姿が描かれている。

宿泊しているメディア用のホテルの売店では、開会式前の3日にはキャラクターのぬいぐるみが売り切れ、フィギュアスケートの世界女王シェルバコワも自身のインスタグラムでハッシュタグをつけて紹介するなど、早くも人気の気配が。

「ビン」は複数の意味があるが、方言の北京語で最も使われるのは「氷」。「ドゥンドゥン」はたくましさや活発さを意味し、子供を表しているという。

まとっている透明な物体は、宇宙飛行士のスーツを模した氷でできた「シェル」。新しいテクノロジーの活用を表している。

五輪のマスコットの歴史は68年グルノーブル大会に始まる。公式となったのは72年ミュンヘン大会からで、08年に夏季五輪を開催した北京大会でも、今回同様にパンダのモチーフだった。

では、直近のマスコットといえば…。昨夏の東京大会の「ミライトワ」だ。3つの候補から、18年2月に全国の小学生による投票で選ばれ、同年7月に「素晴らしい未来を永遠(とわ)に」から名前が決まった。パラリンピックの「ソメイティ」とともに世に出たが、大会が1年延期になるなかで、登場するイベントが激減し、“消息”が話題にもなった。

では、いまは? 大会組織委員に聞くと、「東京2020組織委員会等での東京2020大会関連の知的財産の使用権等は、12月31日までとなっております。1月1日以降、これら知的財産権は国際オリンピック委員会(IOC)および国際パラリンピック委員会(IPC)に帰属しております」との回答が。

ということは、今後はどうなるの?

「今後、マスコットの登場に当たってはIOCとIPCとの協議が必要となります。例えば、オリンピックやパラリンピックの機運醸成イベントなど、ミライトワとソメイティが登場する機会があるかもしれません」とのこと。果たして、再び登場することはあるのか。