昨夏の東京オリンピック(五輪)に続き、北京五輪でも名実況が世間の話題となっている。

11日、金メダルに輝いた平野歩夢(23=TOKIOインカラミ)のテレビ実況で「人類史上最高難度」の言葉がツイッターのトレンド入りした。

実況を務めたのは、TBSの新夕(にった)悦男アナウンサー。NHKと日本民間放送連盟で構成する「ジャパンコンソーシアム」が五輪放送を行っているため、新夕アナがスノーボードを担当した。

その平野歩の2回目。五輪史上初となる大技のフロントサイドトリプルコーク1440(斜め軸に縦3回転、横4回転)に始まり、キャブダブルコーク1440-フロントサイドダブルコーク1260-バックサイドダブルコーク1260-フロントサイドダブルコーク1440というルーティンに挑み、すべてのトリック(技)を成功させた。

この人間離れした演技に、新夕アナは「人類史上最高難度のルーティーンだ!」と叫び、あらためて「今、現状で考えうる、人類ができる最高難度のトリック、ルーティーンです」と説明した。解説した渡辺伸一氏も「やばい。完成度ハンパないすね」。さらに大技トリックの連続に「ビタ着(ビタビタの着地)で次につなげた」と、いつもながらの独特な表現で盛り上げた。

「人類史上」というフレーズが昨今の五輪では定番となりつつある。元をただせば、陸上界のスーパースター、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が100メートルで驚異的な世界記録を樹立した後から、超人的な競技に併せてこのフレーズが使われるようになっている。

なお「人類史上最高難度」と併せ、平野歩の偉業をたたえるかのように「金メダル」がツイッターのトレンド1位に君臨していた。