4年に1度。

サッカーならW杯。各大陸の国が、険しい予選を勝ち抜き、世界一のタイトルを争う。サッカー少年だった自分としても、新たなヒーローの出現に、胸をわくわくさせていたことが懐かしい。

1461日に1度。

W杯以上の世界的な祭典と言えば、やはりオリンピック(五輪)になるのだろうか。

五輪サッカーは23歳以下(東京五輪は24歳以下)の年齢制限があるが、女子は、年齢制限がない。

なぜか-。

国際サッカー連盟(FIFA)の五輪規定にあるからと言ってしまえば、それまでなのだが…。「これはフェアなのか」「25歳で急成長した選手はどうなるのか」。議論は、さまざま上がる。

歴史をさかのぼる。もともと五輪サッカーは、アマチュア選手が中心だった。1956年のメルボルン大会では、日本代表のメンバーは学生中心で構成された。28年ぶりの五輪出場となった1996年のアトランタ大会では、初めて登録メンバー全員がJリーガーで構成された。

一方でW杯は、ウルグアイで行われた第1回から、プロ、アマ両方の選手が出場できた。五輪サッカーとの決定的な違いは、年齢制限がないということ。「W杯と五輪サッカーの区別」、「W杯の価値を高めるため」。いろんな意見がある。個人的には、現状のシステムに反対する気はない。年齢制限のないオーバーエージ(OA)枠の利用で、いくらでも“色”は変化すると思う。逆にOAで誰を指名するか-。そこに各国の狙いが見えるような気がして、違う楽しみでもある。

野球では、五輪のメンバーに年齢制限はない。プレミア12、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)などの世界大会においても、そのようなルールはない。

年齢制限のある五輪サッカー。年齢制限のないW杯。このルール、システムは今後、どうなっていくのだろうか。変わらないままなのか。女子にも適用されていくのか。

4年に1度。1461日に1度は、果てしなく、長い時間。歴史がどう動こうと、世界中が待ちこがれるピッチは常に熱気あふれる時であって欲しいと願う。【サッカー担当 栗田尚樹】