東京五輪に出ることは、目標です。昨年8月に野球の復活が正式に決まった時は、野球をやっていて良かったなと思いました。東京は僕の地元でもありますが、五輪を東京でやること自体がすごいことです。そして、僕らの年代は3年後に主力を張れる世代。五輪の代表メンバーに選ばれるか選ばれないかは、人生の分岐点だと思っています。

 高校や大学時代も日の丸を背負いました。日大三の時よりも慶大時代の方が、代表に入りたい気持ちが強かったです。プロに行きたかったので、まずは大学ジャパンに入ってアピールをしたいと思っていました。4年の時にユニバーシアードの代表に選ばれて、1つのハードルはクリアしましたが、レギュラーではありませんでした。あまり出場機会がなくて悔しかったですが、すばらしい選手が集まっている中でも自分の打撃は負けていないと感じられました。楽天茂木やオリックス吉田正らもいましたが、長距離打者としては全然勝負できると、自信にもなった大会でした。

 次は、日の丸を背負って悲願の金メダル獲得に貢献したいです。そういう意味では、今年の後半に結果が出たのは、でかいと思います。東京五輪で一番良い成績が出るようにするには、来年がもっと大事になると思っています。本番は短期決戦なので、確実に点を取ることが大事です。犠飛を打てたり、接戦の場面で長打を打てる選手になっておかないといけない。チャンスメークというより、勝負強さ。本塁打を打つことも僕の野球のスタイルなので、そこは求めたいです。もし打てたら、人生が変わると思っています。

 稲葉監督とは球場でお会いする機会もあり「強く振れているから、それだけは貫いた方がいいよ」とアドバイスを受けました。この2年間で経験したことを基に、来季は絶対に結果を残して、声をかけてもらえるようにしたいです。本塁打を打った時の「おにぎりパフォーマンス」は来季以降も続けていくつもりです。日本人らしいと思いますし、東京五輪で出来たらいいですね。


(2017年11月8日東京本社版掲載)

【注】年齢、記録などは本紙掲載時。