国際パラリンピック委員会(IPC)は20日、国ぐるみのドーピングで資格停止中のロシア・パラリンピック委員会(RPC)の処分を継続し、同国選手団の来年3月の平昌(ピョンチャン)パラリンピックへの参加可否を、1月26~28日に開く理事会で最終判断すると発表した。

 当初は今月22日の記者会見で参加可否を発表する予定だった。IPCは資格回復に必要な五つの条件をRPCが満たしていないとし、パーソンズ会長は「ロシア当局による正式な回答に進展が見られない」などと突き放した。一方で来年2月23日の選手登録期限を考慮し、ロシア側に最大限の猶予を与えた形だ。

 RPCは資格回復の条件のうち、世界反ドーピング機関(WADA)から「不適格組織」とされている国内反ドーピング機関の資格回復と、ロシア当局が公式に不正を認めることの2点を除外するよう求め、IPCは19日の理事会で否決した。ロシア側が国ぐるみの不正を認めようとしない姿勢は変わっておらず、昨年のリオデジャネイロ大会に続く同国選手団の全面除外へ、瀬戸際の状況に追い込まれた。

 国際オリンピック委員会(IOC)は平昌五輪へのロシア選手団の派遣を禁じる一方、個人資格での参加に道を残す判断をした。