【パリ=藤塚大輔】サニブラウン・ハキーム(25=東レ)が日本勢92年ぶりの決勝進出を逃した。自己ベストの9秒96を出したが、3組4着。全体10番目の記録だった。1932年ロサンゼルス大会6位の「暁の超特急」吉岡隆徳以来の偉業が期待されていたが、かなわなかった。
22年世界選手権金メダルのカーリー(米国)や、23年同選手権銅メダルのヒューズ(英国)らと同組となった中、懸命に食らい付いたが、最後に追い込めず4着と競り負けた。1着トンプソン(ジャマイカ)が9秒80、2着カーリー(米国)が9秒84というハイレベル。8人による決勝進出は消滅した。
サニブラウンは「うまくまとめきれなかった。(最後は)オーバーストライド気味になった」と悔やみ、世界トップとの差について「世界のみなさんはどんどん先に行っている」とファイナリスト5人が9秒8台という現状を冷静にとらえた。
世界選手権2大会連続入賞に続き、新たな歴史の扉をこじ開けるか注目されていた中、世界のトップスプリンターの壁にはねかえされた。
◆サニブラウン・ハキーム 1999年(平11)3月6日、北九州市生まれ。東京育ち。ガーナ人の父と日本人の母の間に生まれ、小3から競技開始。15年世界選手権に日本人最年少の16歳172日で出場。17年秋に米フロリダ大へ入学。100メートルの自己ベストは、19年に当時日本新の9秒97(日本歴代2位)。東京五輪は腰痛の影響で200メートル予選敗退。22年世界選手権から100メートルで2大会連続の入賞を果たす。190センチ。



