【パリ=藤塚大輔】日本女子中長距離のエース田中希実(24=ニューバランス)が準決勝で敗退した。日本記録(3分59秒19)に迫る3分59秒70を出し、2組11着だった。8位入賞した21年東京五輪に続く2大会連続での決勝進出を逃した。組6着以内に入る条件(2組計12人)を満たせなかった。

世界のトップランナーに混じり、最後まで全力を尽くした。8番手から最後の1周に入った。ジリジリと順位を下げたが、ラストまでしっかりと走り切った。そして4分の壁を再び破った。

田中は「神様のいたずらでもう1度走る機会を与えられた。(敗退した)結果は残念ですけど中身の詰まったレースができた。再び4分を切ることができて、大きな一歩でした」と振り返った。

今大会は1500メートルと5000メートルに出場し、2種目での活躍を目指していた。ただ、本命種目とみられていた2日の5000メートルでは予選敗退。直後は落胆も大きく「自分の中で五輪が終わってしまったという気持ち」と吐露していた。

中3日で迎えた6日の1500メートル予選では、序盤から積極的に先頭へ。ラスト200メートル付近でほかの選手との接触があり、救済措置によって準決勝へ進んだ。今日のラウンドへ「頑張ったから運が巡ってきたのかな。日本記録(3分59秒19)と思っていたが、それができなかった分、『やれ!』と言われているような気がする」と決意をにじませていた。2大会連続での決勝進出なら日本女子トラックでの個人種目では初の偉業だったが、あと一歩及ばず。それでも今後への可能性を秘めた力強い走りだった。